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竜守りの妻  作者: momo
おまけ
44/50

小さな恋 3



 ライズを初めてみた時、心臓に血が集まり痛いほど鼓動が高鳴ったのを覚えている。一目惚れだ。


 パシェド村の人間は誰も彼もが女神のようだと比喩したのは誰だったっけか。親父に聞いても人の悪い笑いを浮かべるだけなので親父でないのは確か。そして初めて見た薄い金色の髪に空の青が煌めくような瞳を持った少女は、まさに天使か女神かという美貌の持ち主で、けれど性格はとても残念な二面性を持ったがさつな女だった。


 実家で俺を出迎えてくれた彼女を、そのがさつな女のリオかと一瞬見間違った。同じ色を持った美少女なんてこの辺に二人と居やしない、だから見間違えた。なんでリオがこんな所にいるんだと驚き見下ろしてたら、腹を空かして久し振りに寄った我が家にいたその美少女は、リオとは似ても似つかない純粋な瞳で俺を見上げていた。


 俺の家で、二人以外に誰もいない狭い空間でこんな美少女と二人きりで何がどうなったんだと、俺は挙動不審に台所を漁る。すると美少女……ライズが飯を作ってくれた。とにかく訳が分からず戸惑っていた俺は空腹も吹っ飛んでいたが、ライズが作ってくれるサンドイッチを次々に頬張ってその場を凌ぎつつ、いつの間にか己の願望を自分でも知らぬ間に口にしていた。冗談と取られたが、口にした途端に現実にしたくなった。ライズは俺より一つ年上だ、誰かに掻っ攫われる前に急がなくてはと血反吐を吐く訓練に耐え竜騎士を目指した。ほんの少しでも早く一人前になってライズを俺だけのものにしたかったんだ。

 

 だけどライズは子供ができないかも知れないって理由ひとつで結婚に踏み切ってくれなかった。子供の頃の病気のせいかどうかは分かんねぇが、嫁に行く年齢になっても大人の女にならないって理由で治療の為にここへやって来た。治療は功を奏しちゃんと大人になったライズに何の問題があるのか。結婚を承諾してくれないライズにひたすら懇願する。そんな俺にライズは子供が望めないかも知れない体なのだと告白した。でもまぁ出来ないって決まった訳じゃねぇし、ライズが手に入るんなら餓鬼なんか出来なくたってかまわない。けどライズは竜騎士の制約を知っていて、子供が出来たら結婚しようと提案してきた。冗談じゃねぇ、俺はできなくたってお前と結婚するんだと突っぱねたが―――頑ななライズを前に時々心が折れそうになる。


 いいのか、子供ができたから結婚させて下さいって義父になる人に挨拶しても。竜騎士になってから俺は一度だけパシェド村に行った事がある。シュルシュ酒の原料となる実を回収するために行ったんだが、そこには誰かが比喩した通り天使が大勢、本当にうようよといた。走り回る小さな子供たちに羽が生えていないのが不思議なくらいだ。驚くことにそこは男たちも女と見紛うほどの美貌で、いけない世界に足を踏み入れてしまいそうになる先輩方が続出している。そしてそれなりの年齢にあるライズの父君アトス殿も、当然のごとく美しい人だ。年を重ねたせいなのか、空を見上げ眩しそうに目を細めた様は精霊か何かと見惚れてしまう程に。そんな人に『子供ができたから結婚します』って言うのか?! 卒倒して死んでしまうんじゃないかと想像だけで震えが走る。それにだ。もし万一にも子供が出来なかったら? ライズが俺の前を去ってしまうんじゃねぇかと思うとどうしても踏み出せない。

 俺は誰からも祝福される結婚をライズに捧げたいんだ。そして一生離さないし悲しませない。だというのに、なかなか結婚しない俺たちの様子に周囲は敏感に反応し、騎士団長である王太子殿下を始め、恋人や婚約者がいる先輩騎士らまでもがライズにちょっかいを出しまくっている。あわよくばという下心満載で、基地にやって来た女たちを俺に押し付けて自分たちはライズに声をかけまくっているのだ。許せんっ! が、女の嫉妬は怖い。ただでさえライズは目立つんだ。女を侮ったら大後悔時代まっしぐらってのは色んな場所で聞かされる。

 だから俺は彼女らの視線がライズに向かないよう、ライズを気にも留めないように好きでもない女たちに愛想を振りまいている。すると何故かいつも運悪く狙ったように差し入れを持ったライズが現れる。そして今日も現れた。明日の休みには久し振りに会って楽しむ予定だってのに、一日を待ち切れなかったのかライズは基地へとやって来やがった。嬉しい。が! ああっ、ライズが先輩たちの餌食になってしまう。唯一の救いはファルスが俺に加勢してくれることだけだ。竜騎士に声をかけられる前にファルスがライズに目を止め、まるで俺の物と言わんばかりに腰に手を伸ばす。許せんっ……が、今だけは許そう。あいつらは従姉弟同士だ。同じ血が流れてんだ。従姉弟でも結婚できるが、今はっ、今だけはファルスに託すっ!


 なのに何だこれはっ?!


 なんでライズがリード先輩に壁ドンされてんだよっ!!!!


 さりげなくを装い女性陣から離れれば、騎士団長が意味有り気な視線を流してきた。この人は自分が王太子であるのをよく理解しているので本気でライズを口説かない良い人だが、ライズに抱く想いは本物っぽい。ライズに熱い視線を送っているのを見る度に、陛下おすすめのリオで手を打てばいいのにと舌打ちしたくなるが、見た目は変わらなくても中身がまるで違うのでライズに行くのも当然だ……いやいやいやっ、権力振りかざされたらいくらライズが俺に惚れてるからって拒絶しきれない。例え王太子殿下であらせられても今は竜騎士団長。頭だけ下げて先を急げば団長の視線の意味が判明し俺は心で『離れろ糞野郎』と絶叫した。


 「リードさんっ。俺の彼女に手を出さないで下さいってあれほど言ったじゃないですかっ!」


 あっちにもこっちにも恋人がいるくせにまったくこの人は油断も隙も無い。ライズに触れようと距離を縮めていたリードさんを突き飛ばして睨みつける。先輩だからって容赦しねぇ。突き飛ばされても一歩後退するに終わったのはさすがは竜騎士。リードさんは茶化すように口角を上げると、上げた口角に指を添えてにっと笑う。


 「え~っ、でもお前、彼女たちとのおしゃべりで忙しそうだったじゃないか。だから俺はお前の代わりに彼女の護衛をしてやろうって使命感に駆られただけだぞ?」

 「有難う御座います、でも結構です。」


 何が護衛だ、送りオオカミになる気満々のくせに寝言は寝て言えっ、永遠の眠りについてから言え!

 俺が振り返ってライズの腕を掴むと、ライズがちょっと待ってと掴まれた手を解いてポケットに突っ込んだ。そして取り出したハンカチで俺の口元を拭う。何してんだと眉を寄せれば、後ろではリードさんがぷっと吹き出した。


 「口紅の跡ついてたぞ~」

 「えええっ?!」


 女の子に囲まれていたさっきまでの光景が蘇った。彼女たちの注意がライズに向かないようにと頑張るのに夢中で、そんな所に口を押し付けられたのに全く気付かなかったなんて何たる不覚……あまり感情を表に出さないライズの様子は気にしていない風だが、逆の立場なら腸が煮えくり返っているところだ。だからこそ無表情のライズの背後にブリザードが吹き荒れてる気がしてしまう。俺が喜んでいるなんて勘違いしてねぇよなっ?!


 焦っているとファルスが戻って来た。たとえお前がライズを部屋に連れ込んでも疑わずに信じるから連れ込んでいて欲しかった。そうすればライズはリードさんに壁ドンなんてされなかったし、俺の顔に付いた口紅も見られることはなかったかもしれないのに。もしかして騎士団長の意味有り気な視線は口紅だったのかもしれない。がっくりと肩を落とす俺の前でライズがファルスの腕を取る。俺が送るというのにファルスに送ってもらうからとあっさり拒絶……断られた。


 「またねケネス。リードさんも、失礼します。」

 「ライズっ?!」

 「またおいで。」


 面白そうにひらひらと手を振るリードさんが、ライズを追いかけようとした俺の肩を掴んで引き止める。


 「お前はまだ仕事が残ってるだろ。放り出してデートなんて許さんぞ?」


 にっこりと笑うリードさん。ライズは一度もこちらを振り返ることなくファルスの腕を掴んだまま基地を出て行ってしまった。むさい男の笑顔なんていらねぇ、ライズの微笑みが欲しいっ!




 *****


 「ライズが足んねぇ……」


 就寝時刻をとうに過ぎても昼間の事が原因で頭は冴える一方。ライズに会うのは休暇の日だけで、明日の午後には久し振りに二人で過ごせるっていうのに、昼間の出来事が原因でもやもやした気分のまま不安だけが押し寄せる。目の前であんな光景を見せつけられて不安にならない方がおかしい。ファルスが何の気なしに腕を背に回せるのはライズの従弟だからだ、それ以上の感情はないって解ってるが、それでも隣に立って触れたのが俺でない事実に不満が勝る。


 「だ―――っ、無理だっ!」


 頭を掻き毟って宿舎を飛び出す。向かった先は実家、ライズが下宿する我が家だ。親父は任務で不在だがお袋がいる。こんな夜中にライズを訪ねても家に入れてもらえないのは解り切っていた。あの親は大切な預かりものであるライズを実の息子よりも可愛がっている。こうなったら我が家なのにこっそり忍び込むしかない。見つかったら間違いなくお袋に刺されるが、どうしてもライズの顔を見て話がしたかった。昼間の事を詫びて、ついでにプロポーズもしてこよう。明日もする予定だが数打ちゃ当たるかもしんねぇし、何時でも会えるわけじゃないんで機会はフル活用だ。闇に紛れて壁を伝って二階に上り、鍵をこじ開けライズの部屋に侵入する。親父に見つかったら殺されるなと思いながら不在を神に感謝した。もしかして神様俺の味方? 


 部屋に入ってから家の中の様子を窺うと階段を上って来る足音がする、ライズのだ。なんて運がいいんだと喜んでいたら扉が開いた。声を出されないようにライズの口を押え部屋に引きずり込む。ライズが喉の奥で悲鳴を上げるのが分かって失敗したと思った。夜の闇でいない筈の人間がいたら驚くにきまっている。しかも声を出されたら困るんで口まで封じているのだ。慌てて耳に口を寄せ囁く。


 「俺だ、声出すなよ?」

 「ぅんん?!」


 驚きで見開かれていた水色の瞳が闇の中で煌めいた。


 「手離すから声出すな。」


 頭を上下に振るライズを開放した途端、ドンと胸を押され突き飛ばされた。


 「何するのよ馬鹿っ!」

 「しーしーっ、母さんに見つかるっ!」

 「クレアさんならお姉さん家に行っていないわっ!」


 え、そうなの?

 なんたる幸運と浮かれる俺だったが、直ぐに己の失敗に気付かされる。怒り心頭のライズの目からぽろぽろと涙が零れ落ちたのだ。


 「ラっ、ライズ?!」

 「馬鹿っ、馬鹿ケネスっ。殺されるかと思った、怖かったじゃないっ!!」

 「ごめ、ごめん!」


 自分の仕出かしたことにようやく気付いて俺は慌てた。俺と違ってライズは普通の女の子だ。しかも小さくて細くて暴力には最も弱い、本当にか弱い女性。俺が渾身の力で抱きしめたら折れてしまうだろう。その小さくて細い体を震わせ恐怖に脅えるライズに俺はいったい何をやらかしてんだ。腕を伸ばして抱きしめようとしたらするりと逃げられた。


 「触らないで、嫌い。ケネスなんて嫌い!」

 「ごめんっ。俺が悪かった!」

 「馬鹿ケネス、大っ嫌いよ!」

 「そんな―――嘘だよな?」


 逃げるライズを捕まえ無理矢理引き寄せて抱きしめた。涙に濡れる頬を両手で包んで上を向かせる。


 「ごめん、本当に俺が悪かった。だから許して。嘘だろ、嫌いなんて。」

 「大好きよっ。でも今は嫌い!」

 「ライズ……本当に悪かった、ごめんな。」


 ライズの涙を見るのは二度目だ。一度目は初めてプロポーズした時。表情に乏しいライズの顔がくしゃりと歪んで涙を零した。その時は両思いだって思っていたのに違ったのかと慌てたが、その時初めてライズがどうしてここに来たのかという理由と、子供が産めない可能性を告白された。竜騎士は子供を残すのが役目の一つだ。結婚して二年出来なかったら他の女を宛がわれる。そしてそれを許すように妻側にはいろんな種類の見た目がいい男たちが言い寄って来るとか来ないとかの噂まであった。子供が出来ない事はどうだっていいが、ライズに言い寄る男は許せん。当然俺も他の女との間に子供を作る気なんか微塵もない。いざとなったら二人で逃げ切ってやると豪語してもライズは頷いてくれないのだ。

 泣かせてしまってごめんと必死で謝れば、落ち着いたのかライズは嗚咽を漏らしながらも涙を止めた。


 「本当にごめんな。それから昼間の事も。せっかく来てくれたのに触れることも出来ないまんまで、我慢できずに来ちまったよ。」

 「わたしだって―――」


 ライズは俺の服をぎゅっと掴んで鳩尾あたりに顔を埋める。可愛らしい仕草に俺は小さくて細い体を抱きしめた後、軽々と抱えて寝台に座らせた。おれとライズでは身長差があり過ぎてまともに顔が見えない。


 「ケネスがどうして女の子に囲まれて鼻の下を伸ばしてるのか、本当はファルスに聞いて知ってるの。」

 「鼻の下なんか伸ばしてねぇよ!」


 本当は迷惑してるんだと抗議するが、そう見えるとライズは首を振る。


 「伸ばしてる、すごく嬉しそうにしてる。でもそれはわたしが嫉妬されないためだってファルスが言ってた。だから本当は解ってるの。でもああやって見せつけられるとどうしても腹が立ってしまって……勝手よね。」

 「ライズ―――」


 ライズの為にしてるなんて言い訳を自分でするのはかっこ悪くて、しかも女の子に囲まれるための言い訳の様な気がして黙っていたが、そうか。ファルスが取り繕ってくれていたのか。本当にあいつは良い奴だと心の中で感謝した。あいつはリオのせいで滅茶苦茶気遣いのできる男に育ったんだよな。そう思えばがさつで二重人格で傍若無人なリオの態度も可愛いもんだと思えてくる。俺は向かい合って座るライズの顔を両手に包み込んだまま、彼女の柔らかな唇に俺の唇を押し当てた。逃げることなく受け入れてくれる。そっと離してからも息が触れる距離を保って涙に濡れた瞳を覗き込んだ。


 「何かもう無理、我慢できねぇ。いい加減に俺と結婚してくんねぇかな。」


 そうしたら離れる必要なんてなくなる。泣かせたりしない。宿舎を出て一緒に住めるようになるし、竜騎士の妻の座を狙って寄って来る蝿は手のひらを返して独身に矛先を変えんだ。俺の懇願にライズはいつものように頷いた。


 「いいよ、わたしもケネスのお嫁さんになりたい。だから子供作ろう。」


 いつも通りの同じ答えが返ってくると解っていたが、やっぱ今夜はまずかった。寝台の上に二人きり、家には誰もいない二人だけの世界。俺の忍耐を試すように、罠にかけるように甘い誘惑が迫る。


 「餓鬼なんか関係なく俺と結婚しろよ。いい加減お前を抱きてぇ。」 

 「我慢しないでよ。わたしもケネスと一つになりたい。」

 「本当に強情だよな、お前は。」

 「嫌いにならないよね?」

 「ならねぇよ。」


 良かったと笑ったライズはそっと俺の胸を押してわずかに距離を取ると、裾をたくし上げ寝間着を捲り上げた。


 「ちょっと待て!」

 「どうして?」


 寝間着を脱ごうとする手を慌てて止める。どうしてって、阿呆か。俺の自制が効かないからに決まってんじゃねぇかっ!


 「抱いて欲しいのに。」

 「んじゃあ明日、パシェド村の親父さんに結婚の許しを貰いに行くからな?」

 「それは―――子供が出来てからにして欲しいって何度も言ってるじゃない。」

 「俺だって大事な娘に手を出して孕ました男って役目は御免だって言ってんよな?」

 「構わないよ。この年だし、子供が出来てからでも相手がケネスならお父さんは反対しない。」

 

 パシェド村の常識からすりゃあ確かにそうだろうがよ。俺だって誠意を見せてぇんだってのをライズは一向に解ってくれない。それよりも何よりもライズは解ってねぇのか。俺がライズを未婚で孕ませた暁にはお袋には刺され、親父には間違いなく殺される。孕んだ途端に未亡人にさせる訳にはいかねぇと、寝間着を脱いでしまおうとするライズをなけなしの理性で必死に止めた。


 「痛い。」

 「あ、ごめっ……ライズっ!」


 痛いと言われ手を放した途端にライズは寝間着を脱いでしまった。白く華奢な肩や鎖骨が闇に浮かび上がり、薄い下着の下で柔らかそうな胸が存在を主張していた。慌てて視線を外した俺にライズは抱き付き唇を重ねてくる。


 「待てライズ!」

 「やだっ!」


 そのまま押し倒されて馬乗りになったライズが下着にまで手をかけた。ああ駄目だ、何もかもが都合のいい夢であってくれ。夢ではない現実を前に俺は理性を手放した。


 「明日絶っ対ぇパシェド村に行くからなっ!」

 

 健全な男子たる俺は誘惑に負け、上に乗ったライズを支えると体を反転させ小さな体を組み敷いた。とにかく明日は必ず結婚の許しを貰いにいくと決めて。ライズは返事をせずに俺を誘惑し続けたが、破瓜の痛みに朦朧とするのを好機と無理矢理に頷かせた。


 そして翌朝、あんなのは了承じゃないとごねるライズを無理矢理竜に乗せパシェド村に向かう。アトス殿に結婚の願いを申し出ている隣で、結婚はしないと訴えるライズにとうとう俺は切れた。


 「やることやったんだ、餓鬼ができてっかも知んねぇだろ。何時までもごねてねぇで責任取らせろ!」


 俺の婚前交渉宣言にライズは声を失い、義父殿は目を真ん丸に見開き驚いた後で遠い目をしてから深く深く頭を下げた。


 「強情な娘ですが、どうかよろしくお願いします。」

 「あ、いえ。ええっと……申し訳ありません。俺の命よりも大切にします。」


 義父アトス殿には殴られなかったが、何処でどう知ったのか。任務から戻った親父からは渾身の力で腹を殴られた。その後で『よくやった』と親父はライズを娘にできる喜びに浸っていたが、その足元で俺は暫く立ち上がれずに蹲って痛みと戦い血反吐を吐いていた。


 



 

 

本日、一気に書き上げたので変な所があったらごめんなさい。

読んで下さってありがとうございます。感謝感謝です。


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