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今日は女♀ 今日は雨☂

 小鳥のさえずり。


 朝か……。


 ふわーあ


 大きくあくびを一つ。


 ベットか……。


 いやあ最近は目が覚めたらいきなり修羅場だったことが多かったから、今日みたいにゆっくりできるのは本当にありがたい。


 俺は今日は(・・・)女なんだよな。


 まず周りを確認する。


 王室みたいだな……。


 豪華な装飾がされているつぼ。恐ろしく綺麗な宝石がはまっているティアラ。金箔でも使っているのか、壁はとってもキラキラしている。


 眩しい。


 服装。


 まるで女王様が着るような豪華な寝巻き。いや、寝巻きと言うよりもうドレス。


 そっか……女王様なのか俺……






 っておいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!


 まてまてまてまて!


 なんで女王なんだよ!


 この前は書店員だったろーが!


 何があったんだおいっ!


…………まあいい。


 こういうのは慣れが大事。


 そうだそうだ。


 俺は簡単には動揺したりしないのだ。


「女王様~!」


 な、なんだ!?


 ん? 待てよ。普通に考えればまず顔洗って食事だよな。うんそうだ。


 飯は何かな~♪


「西日本軍が攻めてきましたぞ!」


…………。


「女王様?」


 ちょっと待て。


 おかしいだろ。


 まずここはどこなんだ?


 西日本軍が攻めてきた? 何故?


 飯は? お散歩は?


「おいお前。」


「は、はいぃ!」


「ここはどこなんだ?」


「じょ、女王様? お忘れになりましたか? ここは東日本を総括する城、『グリーンサイド』でございますよ。」


 東日本?


「そんなことより女王様! 早くこれを装備してください!」


 は?


 





 なにこれ?


 背中には鋼鉄のウイング。鋼鉄の鎧。スカウター。ローラーが付いた鋼鉄の靴。謎の粒子が溢れ出したブレード。


「さあ姫様! 出陣ですぞ!」


「おいこら!」


「な、なんでしょうか? 早く行かなければこの城、いや、東日本が…」


「どこに女王自ら戦闘に参加するところがあるんだよ!」


「此処でございます!」


「理屈はいらねー。ていうか俺女、レディーなわけよ。わかる?」


「なんだか今日の女王様はいつもと口調が違いますね……お言葉ですが女王様、日本最強である女王様を普通の女として私は捉えることができません。」


 はあ?


「一夜にして武力で女王にのぼりつめ、そのうえ北海道軍をひとりで相手にしたうえ、撤退させるという偉業をなしとげた女王など私はあなた以外知りませぬ。」


…………『向こうの人』は人間じゃねえだろ。 


「さあ女王様! 行きましょう!」


……とりあえず行くか。






 まてまてまてまてまてまてまてまてまてまて! えぇ! ちょっと! オカシイダロ


 なんだあれ! 


 目先にはUFOみたいなものがホバリングしております。しかも30機くらい。


「あ、あれはなんだ? えーと……」


「わたくしの名前もお忘れになられてしまったのですか!?」


「悪い。急性記憶障害だ。」


「私の名前はドナルドです。」


「ドナルド、あれはなんだ。」


「あ~あれでございますか。あれは西日本軍の戦闘機です。ってあなた知ってるでしょう!」


 なんだかだんだんドナルドが女王(俺)への態度悪うぅくなっとりませんか?


 まあいい。


 しかし、肩がこるなあぁ。


 やっぱコレ(・・)のせいか?


 うーん。でかい。ほんとでかい。無駄にでかい。ABCDEF……あたりか?


 ってなにを考えてい…


「女王様! 危ない!」


 刹那――


 爆発。燃え盛る火炎があたりを包む。


 ドナルドは上空に回避したため、無事だ。


「女王様! 女王様!」


「よっこらせっ」


 俺はがれきのなかから余裕で出る。


 ふうぅ。


 いのちだいじに、だな。


 まずは状況の確認。


 どうやらさっきのは150m先のタンクと思われるものが撃ってきたものみたいだな。


 そして地形。


 緑はごく一部しかない。岩が多い。川や湖がない。隠れられる場所はない。


…………。


 ドナルドをうまく使ってやるか。


 おそらくドナルドは相当なやり手だ。なんたって女王の側近だからな。


 それにドナルドはすごい剣を装備していた。


 これはいけるんじゃ…


「ぎゃあああああああああああああああああああああ!」


 ドナルドおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!


 やばい。ドナルドUFOにやられた。ビームでやられた。


 うーん。まあいい。


 次の手を考える。


 


 ゆっくり考える暇すら与えてくれない敵軍は鬼畜であった。


 ひどい!


 くっそ!


 夜


 俺は今、がれきの中にうまく隠れている。外暗くて助かるよ。


 でもすぐに見つかるだろうね。


 はやくいい案をださなければ俺(中身)と『向こうの人』の体が死ぬ。


 うーん。


 こめかみを人差し指でつんつん。


…………。


 そうだ! 『向こうの人』に押し付けちゃえ!


 そろそろだろ? 入れ替わり。


 寝ちゃえ!


 ふっふっふ


 いっつも俺に修羅場を任せる罰だ!


 俺は眠りについた。


 覚悟しておくんだな!『向こうの人』!




 明日は男

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