零 人物紹介 遊戯規則
一章終了時点の、人物とルール紹介です。
人物紹介
崇徳上皇 一一一六〜一一六四
忌まわしき呪いの根元にして、本作の生まれた要因。十三人と一人を、閉ざされた輪廻に閉じ込め、あい争わせる。祝福と呪いを混在させるという、卓越した才によって、空前の強度を持つ呪いを生み出した。
後白河法皇 一一二七〜一一九二
囚われし十三人の一人。この時代、最大の権力者にして、武士を両天秤にかけて巧みに操る怪人。明らかに上の世代でもあり、皆が警戒を解かない。
平宗盛 一一四七〜一一八五
囚われし十三人の一人。内大臣。先代清盛が一代で作り上げた栄華を、実質的に食い潰す形となる。あまりに複雑な影響が大きく、彼のみの責と一言では言い難い。
平知盛 一一五二〜一一八五
囚われし十三人の一人。権中納言。文武に優れ、清盛の期待が最も高かったとも言われる。だがそれがかえって、兄宗盛とのいさかいの原因となったかもしれない。
平教経 一一六〇〜一一八五
二週目から、囚われし十三人となった一人。能登守。清盛の弟教盛の子。平家随一の猛将にして、源義経とも並び称される。だがすでに平家は斜陽であり、悲劇の雄として描かれることが多い。
源頼朝 一一四七〜一一九九
囚われし十三人の一人。佐殿、鎌倉殿。長らく伊豆で幽閉されていたが、京の混乱を知り、好機と見て挙兵。おおむね順調と思っていたところで呪いに巻き込まれる。
源義経 一一五九〜一一八九
囚われし十三人の一人。九郎。兄頼朝の決起にやや遅れて、平泉から馳せ参じる。国内で最も有名と言っても過言ではない、最強にして悲劇の英雄。その才は、呪いの闇の中でも光り輝く。
北条政子 一一五七〜一二二五
囚われし十三人の一人。尼御台、尼将軍。源氏一門の、影の柱石ともいえる存在。この呪いにおいても、最重要と行ってもいい役目を果たすと期待される。すでに高い勝率で、いち早く呪いの全容を知り得るか。
北条義時 一一六三〜一二二四
囚われし十三人の一人。小四郎。この時点では若く、姉や義兄らに巻き込まれたとしか思えない存在。だが少しずつ力をつけていくと期待はされる。
北条時政 一一三八〜一二一五
北条政子、北条義時の父。呪いに囚われていないにも関わらず、やたらと巻き込まれる不思議な父。親の感なのか、単なる気まぐれなのか、果たして……
上総広常 ????〜一一八四
囚われし十三人への見せしめとしての一人。呪いに最も早く、最も理不尽な形で囚われた者。いくつもの理不尽に翻弄される、本作最初の悲劇。
梶原景時 一一四〇?〜一二〇〇
囚われし十三人ですらないのに、最初の下手人となってしまう、ある意味で最大の理不尽。この後どれだけの理不尽に巻き込まれるか、歴史がすでに物語っているかもしれない。
畠山重忠 一一六四〜一二〇五
囚われし十三人の一人。わかる範囲では最年少。その割に北条義時以上の冷静さを示す。ただしそれも、あくまで坂東武者の中では、という感覚で、平氏や後白河らとは本質的に異なる。
和田義盛 一一四七〜一二一三
囚われし十三人の一人。源氏の中では年長だが、とてもそうは思えない思慮の浅さを見せる。戦では頼りになり、人柄も信頼できるが、この呪いの中では、明らかに向いていない者筆頭。
三浦義村 ????〜一二三九
囚われし十三人の一人。年齢不詳だが、北条義時や畠山重忠と大差ないとみられる。彼らとは打って変わって権謀術数に慣れ、北条政子らもその面では彼を頼る。未熟な義時には当たりが強い。
木曽義仲 一一五四〜一一八四
囚われし十三人の一人。木曽源氏の頭領にして、一時は平家を逐って京を制する。二週目以降、理不尽な役回りに囚われる。これがいつまで続くのかは、呪いの元凶のみぞ知る。
巴 ????〜????
囚われし十三人の一人。木曽義仲の妾(本作では妻と名乗る)にして、最も信頼される将。最も悲劇のヒロインとなることが、二周目にして決定付けられる。運命が定まらないことが、どのように影響するか。
藤原秀衡 一一二二?〜一一八七
囚われし十三人の一人。後白河法皇以上の年長。であるがゆえに、呪いと関係のないところで、天寿を全うすることがある。源義経にとっては大恩人だが、今後より複雑な関係が繰り広げられるのも悲劇か。
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遊戯(呪い)規則
『勝ち負けは単純。全ての人狼が死せば、人の勝ち。狼と人が同数になれば、狼の勝ちにして人は滅ぶ。
鐘がなれば、ここに全て集まり、民は誰か一人を死に追う。そうした後、人狼は贄を選べる。それぞれ死んだら、次の鐘がなる。
民 四 特に力なし。生き残れば呪いは解け、未来へ道が開く。
占師 一 毎回一人を指し示し、その者が人狼であるかを見透かす。生き残れば呪いは解け、未来へ道が開く。
霊師 一 最近死した者が、人狼であったかを知る。生き残れば呪いは解け、未来へ道が開く。
近衛 一 人狼に狙われし者を当てたとき、その死を免れる。自ら死せども勝てば、呪いは解け、未来へ道は開く。
共者 二 共に生き、共に死ぬ。今一人をすぐに知り得るが、片方死せば、自らも死ぬ。生き残れば呪いは解け、未来へ道が開く。
狂者 一 人の身にて人狼に味方をなす。生死を問わず、人狼が勝てば、その記憶を二つ持ち越してやり直せる。負ければ二つ消える。
人狼 三 人ならぬ身。鐘がなり、この場に集まるたび、他者を一人ずつ、秘密裏に屠る力あり。札の下の名から選ぶ。多数決。同数ならサイの目。勝てば、その記憶を三つ持ち越してやり直せる。負ければ記憶は三つ消える。
贄 一 人にして人ならず。この場にて、狼がいずれかの死をなさしめぬ時、死す。なさしめば、民となる』
『附則
一 人狼に死を定められた者は、その者が現世にて最も矛盾がない形で運命が定まる。期間は、その自然な定めに応じて、一瞬から数年と、大きく変動する。
一 人が人狼などを定めて死を狙いたいときは、現世において、真に討ち取る必要がある。
一 上記において、突発的な死が、他のものに訪れたときは、遊戯がそのまま進展する。人狼の出番であれば、その者が人狼に屠られたとみなし、人の出番であれば、その者が人の手で誅せられたとみなす。
一 人狼によって、何者かの死が訪れると、直後に鐘がなって生存者が集められ、二刻(四時間)の話し合い時間が設けられる。話し合いは、その過半が標的を定めた時に終わり、現世に戻される。
一 生存者同士は、現世で見知ったもののみ姿を見ることができる。
一 人狼は、その話し合いの間に、次の狙いを定められる。もしその定めたものが、人の出番の時に死した時は時が止められ、再度選択できる』
『勝者特典、引き継ぎ特典
点数
民の勝ち負けは一点の増減
狂人の勝ち負けは二点の増減
人狼の勝ち負けは三点の増減
特典
呪いの仕組み、規則の記憶 一点
役割の記憶 一点
推移、人の歴史の記憶 二点
推移、役の歴史の記憶 二点 ただし、一点のどちらかは必須。実質三点必要
全ての記憶 五点
一 得点は累積される。同じ回に使い切らない利点はない
一 前回よりも前の記録、記憶が欲しい場合は、それぞれ同じ点を払う。
一 勝敗が決したのち、勝者は勝者の間、敗者は自らの墓所で、特典の配分操作ができる。
一 人が勝利したときは、勝者の半数が呪いの解除を望めば、呪い自体が解除され、未来に進める。ただし、過半数がそれを望まずに繰り返しを望んだ場合、得点を引き継いで最初からやり直すことができる。その意思決定は、別々にはできない。
一 人狼が勝利したときは、自動的に繰り返しとなる』
お読みいただきありがとうございます。
後半にかけて、それぞれの認識は大きく変化し、規則の詳細もわかってくるかもしれません。