成れの果て……。
私は、私が何処から来たのか分からない
知らない
気がつけば高台を登る丘
学校までの登り坂
いつも当たり前のようにして漕ぐ自転車のペダル
陸上部ってワケじゃないけど
ヘタレてる男子たちは全部抜かす
誰かが誰かのこと、好きとかって
物理の時間に回す手紙
興味ないから、そのまま後ろの子へ
私には縁遠い話
物理法則は得意だから
誰も答えられない時間
私だけが先生の前で方程式を解いてみせる
微分方程式の中での線形微分方程式はあらゆる係数関数p(x)について解析的な 解を求めることが出来ることが知られているから──
──特に、線形1次微分方程式を……なんて
窓辺をふと見れば、青空流れる雲
誰かが何のために生まれて来たのかなんて、知る理由にもなりはしない
雲間の果て
見たこともない流星群……流れてく
昼間なのに──
騒然となる教室
落下地点より世紀末
私がここに来た理由
真っ赤に燃える地平線の彼方より、教室の振動
その空のワケ。
赤く燃える
予測不可能な事実
来訪者は幾万のルート辿り着いたワープ。
どこからか、幾世を超えた無限廻廊を飛び越えたままの未来
図らずともここがリアルを超えた非日常なら
呼び覚まされる記憶──私よりも古く
気を失って床に倒れた
雑巾がけの匂い
木造校舎で
掃除の時間とか……いつもの日常が私というカラダから零れていく──