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ヒキコモリな炎竜と契約者(コントラクター)  作者: あだち りる
第二章「勝つためには」
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6.実技授業

現在、一時間目の授業が終わり、

皆、体育館に移動してる。

勿論、蒼がいるチームも移動中なのだが…


「…………」


自己紹介をした後皆無言になり、気まずくなる。

話してると言えば蒼と積木くらいだ。

だが、蒼も積木も段々と口数が少なくなり結局は「……」無言。

そして、そんな気まずい空間を維持しながら体育館に到着。

そして、あり得ないくらい広い体育館の真ん中で立ちながら待ち構えていたのは「やぁ、私の生徒達」セルス先生だった。


「では適当に私の周りを囲むように座れ、これから実技の説明をする、この実技の授業は一日に必ず二時間行う、最初の一時間はそれぞれ好きにトレーニングをしてろ、そして、トレーニングの一時間が終わったら、次は、チームバトルをして貰う」


「チームバトル?」


「そうだ、チームバトルとは先程組んでもらったチーム同士が戦うと言う物だ、つまり、8対8対で戦うと言う訳だな、ちなみに言っておくと対戦相手はランダムで決まる、まぁ安心しろ、どんなにボロボロになっても戦う場所は架空フィールドだ、死ぬことはないだろう」


死ぬことはないって言っても死ぬほど痛いんだよ!!あの時心臓を貫かれてどんだけ痛かった事か…

蒼はまだ引きずっていた。


「そして、これが一番重要だ」


と言ったセルス先生は俺達を指さし…


「…こっち…いやこっち?と、とにかく!」


指さす所を迷いながらも腕を組んで誤魔化し話を進める。


「このチームバトルでは勝った相手の順位を奪える!」


「へぇ…」


でも順位を奪った所で何の特があるんだ?


「お前らはたぶんいまこう思ってるだろ、この順位に何の意味がある?と…この、実技授業は、一年に一回、12月に行われる、全学年ランキング大会の出場者を決める為に行われる、出場条件は、クラス順位8位以内に入ることだ」


蒼は気になったので手を上げ聞く。


「えっと、その大会に出たとしてその後何かあるんですか?」


「あぁ勿論、もし、この大会で優勝し、全学年のランキング、1位になった時、この学園を思い通りに出来るぞ、つまり学園長と同じ立場になれる、そして……」


学生にとっては、この言葉が一番魅力的だった。


「この学園の学食三年間ただになる!」


と、言った瞬間


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!!!!」


生徒達全員が叫んだ。


蒼も蒼で…「学食…三年間ただ!?ただ!?おいしいご飯ただ!?!?うぉぉお!!」盛り上がっていた。


だが蒼は1つ気になっていた。

何故この学園はこんなにも実技の授業が多いのか…ま、後で聞いてみればいいか…


「それでは、トレーニングを開始しろ!今日はまだチームバトルはやらん!まだ連係も真間ならんと思うからな、ではな」


と、言ったセルスは体育館を後にした。

そして、俺達はとりあえず体育館の隅に集まる。

そして、これからについて、リーダーについての会議を始めた。


「えっと…では第一回、最下位チーム会議を始めたいと思う、進行は俺が進めても構わないな?」


皆無言でうなずく。


「んん…」やりにくい…


「えっと、とりあえず今後の目標は最下位チーム脱出って事でいいか?」


「それでいいと思うよ!」


「だね~最下位って立場じゃ満足出来ないしね!私もつみっちゃんも!」


と、積木も水下さんも同意してくれた。

勿論その他の四人も。


「じゃあ問題のチームリーダー何だけど…」


「……」


皆、が皆をチラチラ見る。

そして、皆思った。

チームリーダー勤まる奴いねぇ!!!!!!


「まぁ…チームリーダーは今後の戦闘で誰にするか決めよう、そうした方が適役は誰かわかる」


と、蒼が提案する。

皆、反論も特になく、話は進み、やっとトレーニングに入る。


「俺は今日契約竜がいないから見学させて貰う、一回皆好きにトレーニングしてみよう、俺は見学ついでに皆のトレーニングを見ながら今後の連係や戦略を考えてみるよ、期待はしないでくれ」


「OK!じゃあ私達は好きにトレーニングしてるね!」


と、積木が答える。

もうこの体育館は既に架空フィールド設定にしてあるから安心してトレーニングが出来る。


30分後。


「あ…あ…」


嘘だろ…

蒼は絶望していた。

蒼の目の前に倒れていたのは、六人。

蒼のチーム、全員が30分でダウン。

蒼が驚いていたのはそれだけじゃない。

全員、トレーニング中使っていた術が全てDランク。


「お前ら体力なさすぎだろ!?てかDランク以上の術が出せないって嘘だろ!?」


「最下位に言われたくない!!」


と、皆に言われる蒼。


「うう…」正論だ…でも…これじゃあ戦略もクソもない!

Dランクは物を壊すほどの力すらないんだぞ?いくら何でも…無理ゲーだ…


「ハッ!!…」


蒼は思い付いた。


「何だよ…そうだよ…簡単な事じゃないか…覚えてないのなら…」


蒼は一人でボソボソ何かを呟いた後皆にこう言う。


「皆!聞いてくれ!」


「ん?」


疲れている皆がこちらを振り向く。


「このままじゃ確実に他のチームに勝つなんて無理だ」


「ならどうするの?」


と、積木が問い掛ける。

そして蒼は笑いながらさっき思い付いた事を皆に話す。

その提案とは……


「これから皆に、Bランクまでの術を一ヶ月で習得して貰う!!」


そう、その提案とは皆にBランクまでの術を覚えて貰う。


「ちょ、ちょっと待ってよ蒼!」


「何だ?積木」


「その案はどうかと思うよ…それにこの中に術の知識がある人何て……」


「積木、もう忘れたのか?俺の中学の頃の成績を」


「ヒッ!!」


積木は何かのトラウマがフラッシュバックしたかのように怯える。


「じゃあ始めようか…俺が、この一ヶ月で覚えさせてやるよ……」


と、笑いながら言う蒼。

そして、蒼の、一ヶ月間の授業が始まる事となった。

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