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ヒキコモリな炎竜と契約者(コントラクター)  作者: あだち りる
第一章「炎竜と契約者」
3/43

3.無茶苦茶だ

「は?今なんて?殺し合い?は?」


クラス中が混乱するなか、俺もその一人だった。


「あ~すまない、言い方が悪かったな」


と、セルスは黒板に、何かを書き始めた。


「今から行うのはこれだ」


そこに書いてあったのは


「架空フィールドでの戦闘だ。」


「架空フィールド…?」


と、俺は疑問に思いながら先生の話を聞く。


「架空フィールドとは簡単に説明するとだ、そこで死んでも死んだ事にはならん、実際の体は現実の世界にあるからな、だが、架空フィールドとは言っても痛みを受けない訳ではない、痛みを軽減させるのも無理だ、まぁ死なないから安心しろ」


あ、安心しろって…

死ぬほど痛いって事だよな……?

普通に嫌なんだけど…


「そして、この架空フィールドでの戦闘目的はこのクラスの順位を決める」


「順位?」


「そうだ、順位によって、実技実験のチームや色々決まる、順位はかなり重要になるから頑張るように」


「な……」


説明たんねぇ…

てか、これから戦闘って…

俺今日茜いないんだけど!?


「では、架空フィールドモードに設定する」


「ま、待ってください!俺今日、契約竜いないんですけど!?」


「知らん、なら逃げてろ」


「いや…ちょ…」

無茶苦茶だ…


……

…………

……………


「ん…?」

俺机には突っ伏した状態で目が覚めた。

場所はさっきいた教室。


「あれ…夢?」


「夢じゃないぞ」


この声…セルス先生!?


「今お前は架空フィールドの中にいる」


「え?…何か…実感わかないな…」


「そりゃあそうだ、架空フィールドとは言え体の感触、痛み、体力、すべでが一緒だからな」


そう…なのか…


「てか、さっきまでいた生徒は?」


そう、今俺がいる教室には俺しかいなかった。

不思議と不気味な雰囲気が。


「この架空フィールドはステージ、私立、竜ヶ峰人学園、に設定してある、他のクラスメイトはランダムで他の所に転送してある」


てことは今すぐ襲われてもおかしくない…ってことかよ…無茶苦茶だ…


「てか、さっきからこの声何処から」


まぁいいや…

細かいこと気にしてても良知が明かない…


「最後に聞いていいか?」


「何だ?」


「脱落条件は?」


「死ねば脱落する」


「はは…」


本当……無茶苦茶だ…


「見つけた!!!」


「んな!?」


いきなり開いた教室の扉から出てきたのは恐らく1‐4の生徒だ。

その女生徒は契約竜の女の子に命じる。


「行って!」


そして、契約者の契約竜は唱える。


「《我の望みを聞きたまえ…」


「竜式術!?いきなりかよ!!」


竜式術とは、竜人が竜式を解放した時に使える術の事だ。

竜人によって使える術は限られ、そして、術のランクもある。

術のランクは


D

C

B

A

S


に、別けられる。


ランクが高くなっていく事にその威力は増す。

だが、通常の竜人ならB、C、D、ランクの術が限界だ。

そして恐らくこの術はD、物を壊すほどの力はないはずだ!!


「クッ!!」


蒼は黒板の近くにある、教卓に向かい走る、そして教卓の下に隠れる。


「今、我が目的の物を払いて、打ち払わん》いけ!!!」


「クッ!!!!」


教卓に向かって放たれた風は教卓を上に浮かばされた。


「な!?」


最初っからDランクの術はフェイクかよ!?


「《我、風竜の名は、風を操る藻屑となれ》いっけぇぇえ!」


「え?ちょま!?…はは…」

Bランクって…容赦ないなぁ…


「ぎゃあぁぁぁぁぁぁあ!!!!」


風の刃が俺の心臓を貫いた。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄

「がはぁ!!…はぁ…はぁ…はぁ…」


「やぁ、朝倉」


と、目が覚めた俺をニヤニヤしながら見ているのは、セルス先生だった。


「えっと…もしかして…」


「あぁ、おめでとう、朝倉」


「はは…」


「最下位だ」


と、ニコニコしながら言うクルス。


「ですよね~…」


俺の学園生活はもしかしたら最悪なスタートを迎えたのかも知れない。

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