2.私立、竜ヶ峰人学園
「おい!茜起きろ!おいって!」
と、蒼は、寝ている茜を起こそうとする、だが
「いや、私は絶対に起きない、この暖かい空間を捨てるなど…バカな」
と、蒼のベットでくるまりながら言う茜。
「バカなのはお前だ!ほら行くぞ!」
と、俺は、茜の毛布をはぐ。
「ど、何処へ…?今日は日曜日のはず…そして、予定はなにも…てかマスター寒い」
「何言ってんだ、今日は月曜日だし、それに、予定はある」
そう、俺達は今日から
「今日から学校だ!」
竜ヶ峰人学園の生徒だ。
「が、学校…?そんな恐ろしい場所に私を連れて行くつもりなの…?マスターは…」
と、茜は蒼がはいだ毛布を地道に回収しながら、震え声で言う。
「当たり前だ、お前と一緒に行かなきゃ俺は学校に入れないんだぞ?初日から休む訳には行かん、無理矢理にでも連れてく」
そして蒼は茜がくるまっている毛布を再びはいで、足を掴み、無理矢理連れてこうとする。
「やだよ~…やめてよ~…マスター~…」
と、茜はベットの足を掴みながら必死に抵抗する。
「問答無用!!!!」
「うわぁ~」
たく…二ヶ月前の茜が幻だったかのようだな…
もう、あの、雷竜暴走事件から二ヶ月がたっている。
この事件はただ落雷が落ちただけ、と言うことで解決したらしい。
俺と茜はすぐさまあの場から立ち去りこれからどうするかを決めた結果。
「マスター、私、マスターの部屋で住む」
「は?」
てな、事があり、今は俺と茜は一緒に暮らしているのだ。
そして、その後知ったのだが、どうやら、茜は俺と同い年らしい。
あの見た目で俺と同い年ってのには本当に驚いた…
そして、その後は母さんに事情説明。
そしたら母さんは何と
「あら!蒼の契約竜の子なの?勿論良いわよ、蒼の部屋で一緒に住む事を許可するわ」
「いいのかよ!?」
心よくOK。
そして、茜を部屋に案内し。
そしたら、扉を開けてベットにダイブした。
その後、茜が言ったこと。
「私、基本ヒキコモリ&ニートで行くから、よろ、マスター、たぶん100年はヒキコモる。」
「は…?」
いきなりヒキニート宣言された。
そして、そんなこんなで、今に至る。
「茜…」
「ん…?」
「お前はもう二ヶ月は引きこもった、それで充分だろ、な?だから学校に行こう」
「マスター…その計算は間違っている…」
「は?…」
茜は指をさして蒼にこう言った。
「正確には一ヶ月と三一日、つまりまだ二ヶ月ではない、なので、一日だけ引きこもる権利が私にはある」
「ねぇよそんな権利、行くぞ」
俺は茜の足を両手で掴んで引っ張る。
「嫌だ~!行きたくない~!行かない…私は絶対に…いいのマスター?私学校に着いた瞬間、竜式解放しちゃうよ?いいの?お願いだから……今日だけは~!」
と、涙目になりながら言う茜。
「……わ、わかった…今日だけだからな?」
「マスター!ありがとう!マスター大好き!!」
何だこの笑顔可愛すぎかよ。
はぁ…学校には事情を説明すれば何とか入れるかな…一応茜の生徒手帳持ってってと。
「そんじゃ茜行ってくるな」
「行ってらっしゃい……マスター……」
もう、毛布にくるまってるよ…
そして、俺は扉を閉めた後、朝ごはんを食ってる余裕がないので、真っ先に下に降り、玄関の扉を開けて、竜ヶ峰人学園に向かった。
「ふぅ間に合った…んん…てか…でかすぎだろ…本当に学校か…?」
そこには、1つのとてもデカイ建物が塀で囲まれていた。
一体これ何人入いんだ…?
竜ヶ峰人都市に住んでる人らみんな入れんじゃないの…?
まぁいいか…
「えっと…正門は~…お!あった!」
うわ…すげ…契約者と契約竜があんなに…何かこの絵面、ボッチがリア充空間に頬利投げられた見たいだな…
「まぁいいや、とりあえず教室何処か確認しねぇと」
「おい!そこの生徒!」
「へ?」
声が聞こえた先を見ると、そこには俺を指さしている学校の先生らしき人物がいた。
「何故契約竜を連れていない?」
う…すっかり忘れてた…
茜いないと入れないんだよなぁ…
まぁ事情説明すれば何とか…
けど何て言うんだ?
家の契約竜は引きこもってて家から出てきません…何て…無理だ…言えない…
「えっと、俺の契約竜は今日に限って風邪を引いてしまいまして…あ!一応俺の契約竜の生徒手帳です、これ、調べればわかると思うんですけど…」
と、蒼は自分の生徒手帳と共に茜の生徒手帳も見せる。
「……ん……?」
生徒手帳をジーっと見ていると、何かに気づいたかのように蒼に言う。
「これは…お前ら、私のクラスの生徒じゃないか」
「そうなんですか?」
「あぁ…自己紹介をしとこう、私の名前は、セルス=キャロル、だ、一年間お前の担任を務める予定だ。」
「は、はい…よろしくお願いします…」
この人が俺の担任……
よく見るとすごい美人だな…
その姿は、大人の魅力、と言う言葉が相応しかった。
とても、綺麗な金髪ののウェーブに、つり目の目と、瞳は青、すぐに日本人ではないとわかる。
そして…何て言うか…大きいな…
「…………」
蒼はセルスの首の下らへんをガン見していた。
「どうかしたか?」
「え?いや何でもありません!!!!」
と、俺は明らかに動揺しながら言う。
「まぁいい、入場を許可する、ちなみにお前のクラスは1ー4だ」
「わかりました、ありがとうございます」
と、俺はお礼を言った後先生が言っていた教室に向かった。
「中もすごいな…まるで豪邸だ…」
と、学校の中に驚きながらも、教室にたどり着いた。
「1‐4……ここだな」
と、蒼は教室をちゃんと確認した後
「ガラリ」と、教室の扉を開ける。
教室を見渡すとそこにはとても広い空間の中に契約者と契約竜が沢山いた。
一クラスだけで何人いんだよ…
クラス中俺が入ってきたと共にざわめきだす。
あ~…あるあるだな…とりあえず席の確認をしなくちゃな。
「えっと…」
黒板を確認する。
席は一番前の一番左の窓際の席だ。
茜はその隣だ。
まぁ…悪くはないか…
俺は自分の席につき授業が始まるのを待つ。
「ガラリ」と、開けられた扉の先を見ると、そこには、セルス先生がいた。
「えっと…一時限目は…あれ?」
俺が教室中を見渡すと時間割りが書いていなかった。
ちょっと不思議に思いながら先生の話を聞くことにした。
まぁ今日が初登校だしな。
「席に着け。」
と、セルスは生徒達に言う。
そして…
「今からお前らに」
次にセルスが言った一言は……
耳を疑うような一言だった。
「殺し合いをしてもらう」
「ッ…!?」
殺し…合い…?