10.圧倒的すぎる
「はわわ…あ、蒼~…これ無理だよぉ…勝てないよぉ…」
と、さっきまで自信満々だった積木がまるで生まれたての羊のようだった。
「うっ…」
まぁそりゃそうなるは……
相手は一位チームだもんなぁ…
この段階での戦いは本当に避けたかった。
けど、この場合、辞退は認められない。
やるしかないんだ。
「セルス先生!」
「何だ朝倉」
「ちょっとだけ時間をくれないでしょうか?」
「許可しよう、他の生徒達は先に始めとけ!!」
「は、はい!!」
と、セルスは蒼達以外の生徒に言う。
「皆ちょっと来てくれ」
「?」
と、蒼が皆をこちらに呼び掛ける。
丸くなりながら話を進める。
「今から皆に一言だけ言っておく…」
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「それでは、チームバトルを始める、両者準備はいいな?」
両者無言で頷く。
「では転送を開始する、ステージはこの体育館に設定した、まぁ頑張りたまえ」
そして、両者転送される。
「セルス先生、この戦いって向こうのモニターで見れますか?」
と、蒼はセルス先生に聞く。
「あぁ見れるぞ」
「ありがとうございます」
蒼はモニタールームへと向かい皆の戦いを見る。
「……」皆…頑張ってくれ…
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積木と美姫は既に戦っていた。
そして、その相手は、シル=バレットだ。
「くっ!」
「フッ…」
シルは鼻で笑う。
積木はシルの契約竜に一瞬にして気絶させられた。
「つみっちゃん!?くっ!よくも!」
美姫はシルに向かい走る。
だが、「《我、氷竜の名は、敵を貫く的となれ》行け」と、シルの契約竜が唱えた瞬間、「グハッ!!!!」美姫の心臓を氷の針が貫いていた。
一方楽と栞はふたてに別れて戦っていた。
「クッ!!」
何だこの男の人…
まったく術を使わない…
「フッ!!」
男は拳で楽を一発殴る。
楽は腕でガードしながら、反撃しようとする、だが、「イアァア!!」楽が男を右足で蹴ろうとする。
「甘いな」
と、男が言った瞬間楽の右足は両手で掴まれて思いっきり下へ叩きつけられた。
「ガハッ!!!!ッ!!」
そのまま楽は気を失った。
そして栞はもう一人の相手をしているが、体力は限界に近かった。
「はぁ…はぁ…」
何この子…速い…
動きが…まったく…
「そこ」
「キャア!!」
目では追えない速さで攻撃され、いつの間にか栞はボロボロになっていた。
「…はぁ…はぁ…クッ…《真の竜は空気を操る…」
栞が詠唱をしようとした瞬間。
「遅い」
「ッ……!!」
詠唱する前に既に気絶させられていた。
「弱すぎるな…」
と、マフラーをした少女はそう言い残し去っていった。
栞はあっさりと、負けてしまった。
そして、紀と風子も、既に体力は限界だ。
体ももう、突っ伏し、動けない。
「はぁ……はぁ…紀…逃げろ…」
「で、でも…風子が…」
紀はおどおどしながら言う。
「いいから!蒼殿も言っていたであろう!無理だと思ったら…」
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『無理だと思ったら逃げろ』
蒼は真剣な眼差しでそう言っていた。
『どう…して…?』
と、疑問に思った積木は聞く。
『ここじゃ、まだダメだからだ』
『どう言う事だ?』
と、風子は蒼に聞く。
『これからまだ一位チームとは当たるかも知れない、だから手の内を明かすな、出来るだけ術を使うな、どんな術でも、あいつらにいつか目に物見せる日まではな!だから、無理だと思ったら逃げろ、これもひとつの作戦だ』
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「だから早く逃げろ!!紀!!」
「で、でも…」
「早く!!!!」
「そうはさせないよ」
いつの間にか紀の後ろに立っていたのは一人のポニーテールの少女だった。
そして、その少女は紀の腹を一発殴り「グハッ!!」気絶させた。
「紀!?」
「君もこれで終わりだよ」
と言ったポニテ少女は倒れてる風子に対し手を広げて唱える。
「《我、土竜の名は、全ての土を武器に変え、敵を刺せ》やれ」
「グアァァァア!!!!!!」
下には土などなかったのに、下から数えきれない土の針が風子を刺した。
そして、バトルは終わり
『試合終了』
と言う声が体育館に響き渡った。
試合時間、1分36秒と、モニターの右下に書いてあった。
あまりにもそれは、早すぎた。
俺達は圧倒的な力を見せ付けられた。
モニタールームで見ていた蒼は驚きと、恐怖があった。
「……本当に…俺達はあんな奴等に…勝てるのか…」
蒼は震えていた。
けど、それと同時に燃えていた。
「ハハ…やってやる…こんな展開…おいしすぎるぜ…」
蒼のその言葉は強がりなのかそれとも…
本気なのか。
最後まで読んで頂きありがとうございます!
ヒキコモリな炎竜と契約者とうとう10話目です!
いやまだ10話と言った方が正しいですかねw
今回の話は1位チームの圧倒的な力を見せ付けられましたね。
蒼達はこの先大丈夫なのでしょうか…
ヒキコモリな炎竜と契約者をこれからもよろしくお願い致します!




