あの日の話が聞けるらしい
「おい!朔夜っ、待てよっ!」
オレの言葉を聞かずに朔夜はどんどん先へ歩いて行く。
ようやく追いついた時には朔夜は自室と思われる部屋に入っていたところだった。
「お前っ!仮にも行方不明の身だぞ!?俺らがどんだけ心配したか」
「…ごめん」
朔夜は俺が部屋に入ると、周りをよく見回して扉の鍵を掛けた。
そんなに聞かれたくない話なのか?
「はーっ…」
朔夜はベットに寝転がってため息をつき、安堵の表情を浮かべた。
「今から全部話す。だから、頼むから、口裏合わせてくれ!!」
「は?」
驚く俺をよそに、朔夜は話し出した。
《x月x日-朔夜が行方不明になった日》
あの日、俺はすごくイライラしてたんだ。
あんまり話したことないと思うけど、親父と仲悪かったんだ。もしかしたら噂で聞いたかな?
とにかく親父と喧嘩して、家を飛び出したんだ。
自転車でちょっと遠くまで走って、その日はかえるつもりなかったからとにかく行ける所まで行って。
足が疲れてこげなくなったところで野宿しようと思ったんだ。
しばらく走ったところで、すごい疲れて、自転車止めて休んだんだよ。
裏路地の小さな車道で今思えばかなり危ない所だったんだよ。
そこで休憩してたら急に影から飛び出しできた。
そいつはナイフを持って笑ってたんだ。
『う、うわあああ!』
そのナイフは血濡れていた。




