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1年会わないうちに親友が勇者になっていた  作者: 月草
親友は勇者になっていた
3/12

早くも回想にはいるらしい

朔夜が勇者…?

そんなの、あるわけねぇだろ…

あいつは…そんなやつじゃない…





俺のイメージでいう勇者とは、滅ぼされた国だとか占領された国だとかのために旅に出て、最終的には魔王みたいな存在をぶっ倒す。所謂正義のヒーローだ。


正義のヒーローは平和のため、みんなのため、世界のために戦う超お人好しだ。そりゃうまく行けば報酬やなんか出るかもしれないし、綺麗なお姫様と一緒になれるかもしれない。


だがもし失敗したら…?


きっとお偉いさん達にダメ人間なレッテルを貼られ、魔王に鼻で笑われ、防具やら武器やらのために借金まみれ。ケガの治療費もあまりでなさそうだ。


相当いいやつできれいごとが好きなやつしかなれないな。

俺には無理だ。愛国心なんて持ち合わせてないしな。



というヒーローに果たして朔夜がなれるのか。


おそらく、いや、確実に無理だ。



俺がそう確信している根拠はあいつと俺の出会いにある。







今でこそあいつとは親友だが、馴れ初めは最悪なものだった。


俺は中学に入学した初日、人生初の一目惚れをはたした。なんの少女漫画のヒロインだ、と思いつつその子をチラ見してはそらす、という怪しい行動をとっていた。


それから二三ヶ月、ごく一般的な中学生活を送りつつ、その子との距離を縮めた。

そして夏休み前、勇気を振り絞って告白をした。


少女漫画と違う点は二つ。


俺が男だということ。そして…


あっさり振られてしまったということ。



「ごめんね、私朔夜君と付き合ってるの」



頬を赤らめていう彼女は完全に朔夜に惚れていた。



「気持ちは嬉しいんだけど…」


ゴニョゴニョと呟く彼女の声はよく聞こえなかったが、振られてしまったということはわかった。俺なんか全然眼中に入っていなかったということもわかった。




河内朔夜相手に勝ち目などないことがわかった。


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