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1年会わないうちに親友が勇者になっていた  作者: 月草
親友は勇者になっていた
2/12

俺もつれて行かれるらしい

「おい、勇者ってどうい…」

「やばいっ、逃げなきゃ!」


ちょっときてくれ!と朔夜は俺の腕を引っ張って走り出した。


「うわっ!」とんでもないスピードで。


これでも俺はクラスで一番足が速い。

…訳でもないが、best5には入れる速さだ。(実際こないだのスポーツ大会ではリレーの代表として走った)(隣のクラスのやつに抜かされた)


そして朔夜。こいつは行方不明になる前、中学の体育祭で見事にクラスの足を引っ張った。とにかく鈍足だった。こいつの顔がなければ女子に恨まれ、クラスのはみ出しものになっていただろう。(朔夜君なら仕方ないよねっ、とクラスの女子は騒いでいた。)


そんな訳でこいつは俺より足が遅かったはずだ。


なのに…


「ちょっと直樹速く!あいつらがきちゃうだろ?!」

「お前が速すぎるんだよ!!」


なんでこんなに速いんだ!?鈍足の朔夜どこ行った?!


「勇者として鍛えたからね!」


いや、おかしいだろ!1年で、あの鈍足が、どうにかなるわけねえだろ!


「とにかく落ち着いたら説明するからきて!」

「っおい、どこいくきだよ!」


俺はなんとかついて行きつつ叫ぶ。

そんな俺が鬱陶しくなったか、相手にするのが面倒くさくなったか、朔夜は急に振り返ってこっちにきた。



「もうっ!こっちのが早いしいいよね!?」



とんっ



「え…」



うなじに軽い衝撃を感じる。とともに俺の意識がブラックアウトした。




「最初っから俺が運べばよかった。」


よっこらせっと声をあげて朔夜は俺を俵担ぎして、またさっきと、同じスピードで走り去っていったそうだ(通行人A談)








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