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SHORTで、俺。  作者: SIN
小学校 中学年

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登校

 俺が小学4年になった時に弟が入学したので、毎朝2人で登校していた。

 逸れないように手を繋ぎ、チョコチョコと歩く弟の歩調に合わせてノンビリ歩く。こけて、怪我でもさせたら大変なので、ゆっくりと歩いた。

 なので当然、

 「車道側歩いたらアカン、こっち」

 と注意したし、信号機もない小さな十字路を渡る時も、

 「左右確認してから!」

 と言ったものだ。流石に手を上げて渡る、とまでは言わなかったが。

 毎朝繰り返す登校時間、徐々に弟は自分から進んで車道側を歩かなくなり、左右確認をするようになった。

 そんなある日の事。

 母と弟が2人で買い物に出かけて行った。

 1時間か、2時間か、帰って来た母は物凄く機嫌が良かった。その理由を知ったのは親父が帰って来てから始まった晩酌時。

 母の話によると、弟は車道側に母を歩かせないように歩き、信号が青になっても左右の確認を怠らず、安全確認が出来た後、母の手を握り歩き出すのだと言う。

 「いつの間にこんな男前になったんやろ~」

 グリングリンと弟の頭を撫ぜている母と、少しはにかみながら大人しく撫ぜられている弟を眺めながら、俺は内心、少し、いや、大分誇らしかった。

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