表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SHORTで、俺。  作者: SIN
小学校 中学年

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

76/485

ペン

 インクはあるのに全く書けなくなったボールペンを前に俺はどうしようかと悩んでいた。

 アンケートを書いて出さなければならなかったのだが、筆記用具に入っていた唯一のボールペンのインクが出ないのだ。

 買いに行くのも面倒だし、そもそもインクがあるのだから書ける筈だ!

 こうして俺はどこかで聞いた事のあるようなインクが出なくなった時の豆知識を片っ端から試した。

 ペン先を暖めたり、振り回したり。

 しかし、一向にインクが出ない。

 まだボールペンの構造を知らなかった俺は、出なくなったんならペン先を切ってしまえば良いのではないか?と思い付き、はさみやカッターナイフを駆使してどうにかペン先を切り取ろうとした。

 ボトボト。

 インクは出た。

 出たが止まらない。

 そして結局文字は書けない。

 ボールペンをゴミ箱の中に入れ“なかった事”にして筆記用具を見るが、やはりペンはない。

 ないなら作れば良い!

 台所から割り箸を1本持ってきてカッターナイフで鉛筆のように削り、習字道具箱から出した墨汁を先端に付けると立派なペンになった。

 この一連の行動を見ていた弟は、アンケートを書き終えた俺に不思議そうに声をかけてきた。

 「鉛筆じゃアカンかったん?」

 「消しゴムで消えへんモンで書けってさ」

 「ふーん。じゃあ色鉛筆の黒でもえぇんちゃうの?」

 はっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ