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SHORTで、俺。  作者: SIN
小学校 中学年

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レース

 自転車で激走すると言う迷惑極まりないレースが流行っていた。

 学校前から走り出し、大通方面へ。大通りに出る手前にある路地に入って一直線。公園の前を通り抜けて左に曲がり、駄菓子屋を左に曲がって後は真っ直ぐ行くとスタート時点に戻って来る。

 思いっきり自転車をこいで2分ほどの、結構しっかりとしたコースではあった。

 ヨーイどん!

 その日もいつものようにスタートした。

 始めの路地を左に曲がり真っ直ぐ。道幅は狭いが直線なのでブレーキなんてものはかけずに、真っ直ぐ。

 公園の前まで行くには2本の小さな交差点があったのだが、信号機も何もなく、車通りはほとんどなかった。

 前屈みになりつつ足を必死に動かして只管前へ。

 公園の前を過ぎ、直角に左へ曲がり、駄菓子屋をまた直角に左、後は小さな交差点2本突っ切っての直線だ!

 キキキィー! ガシャーン!

 駄菓子屋を曲がった所でコケたのは俺。

 カゴの曲がった自転車を起こして適当に形を整え、気を取り直して学校前に戻る。

 本当ならば5週はしたかったけど、両膝を綺麗に擦りむいてしまったので先に傷を洗うしかない。

 こうして自転車を降りて手洗い場へ。

 痛いし、やっぱり今日はもう帰ろう。

 俺はそのまま自転車に跨り、ゆっくりと帰り始める。レースを途中放棄する形にはなったが、それを気にする者は誰もいない。

 なぜなら、参加者は俺1人なのだから。

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