表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SHORTで、俺。  作者: SIN
小学校 低学年

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/485

忍者

 2階の親父達の部屋には1枚の賞状が額縁に入れて飾ってある。

 それは姉の習字大会か何かの賞状で、優秀賞と書かれている。

 姉の字がかなり綺麗なのは小さい頃から習字を習っていたからで、計算が速いのはそろばんを習っていたから、頭が良いのも教材を買っていたからだ。

 初めの子やからしっかり育てなアカン。と言う親父の気合を感じる。

 そして2番目の子供である俺は、姉の教材のお下がりをもらう、と言う事もなく、自由に育てられた。

 習い事をしろと言われた事もなければ、何かを始めたいと申し出た事もない。

 若干放置気味に育てられ、それはそれは伸び伸びとー…育つ訳もなく、俺は随分と必死な子供になった。

 何をすれば親は俺を見るか。

 そう考えながら過ごしつつ、母の逆鱗にも触れない程度にする必要もあり、人の顔色ばかりを気にしながらタイミングを計らうモノだから目付きが悪いと結局怒られ、そして徐々に何もしない方が怒られない事に気付き、今度は如何に目立たないかを追及した。

 どこに立てば邪魔にならないか、どこにいれば死角になるのか。

 足音を立てないで歩く練習もかなりやった。

 こうして学校で付けられたあだ名は、忍者だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ