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SHORTで、俺。  作者: SIN
高校 3年

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能力者?

 中学の頃は、自称霊能力者が学年に何人か存在していて、そのうちの何人かは単なる虚言だった。

 注目を浴びたいからとの理由で一般人とは違う自分をアピールしなければならないのは分かるが、そこで何故霊能力になるのかは分からない。分からないけど、手っ取り早いのだろうと解釈していた。

 いつだったのか明確には覚えていないが、俺は信じられない経験をした。

 特に音楽もかけていないし、テレビもラジオもついていない深夜に、

 「ザンネーン」

 と、女性の声が聞こえたのだ。

 誰かが部屋の中にいる?と飛び起きても誰もいない。夢だったのだろうと納得して寝転んだ所で今度は物凄い視線を感じて、恐る恐る押入れの方に視線を向けてみれば白いワンピースを着た女性が立っていた。

 俯いていて、長い黒髪がたれていて、まさにそれっぽい姿の女性は、ボォーっと光っているようにも見えて、しばらくするとすぅーっと消えた。

 それ以降、その白いワンピースの女性の姿と「ザンネーン」の声をよく見聞きするようになり、俺は完全に自分に霊能力があるのだと思い、シマに色々と見えた物、聞いた物の話をするようになった。

 シマはいつも「へー」とか「すごいなー」とか「こわいなー」とかリアクションをくれるから、会う度に白いワンピースの女性の話をしては得意げになっていた……。

 人とは少し違っている自分を存分に披露し、若干調子に乗っている時に限って気が付く時が来るもので、俺は一連のモノがビタミンB不足による幻聴と幻覚である事を知るのだった。

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