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SHORTで、俺。  作者: SIN
高校 2年

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遅刻

 俺は遅刻の常習者だった。

 高校2年の頃は無断欠席か遅刻のどちらかで、生徒指導の先生に、

 「また遅刻かぁ!」

 と、技をかけられるほど。

 本鈴が鳴った後は遅刻者扱いになり、教室に入るには入室許可証が必要になる。それを提出しないと欠席扱いになってしまうのだ。

 その入室許可証には何年何組の誰なのかを書く欄があって、遅刻の理由を書く所があるので、それを書かなければならない。

 本鈴後30分位までは、下足室を抜けた所に入室許可証を持った生徒指導の先生がいるのだが、それを過ぎれば生徒指導室までとりに行く事になる。しかも、備え付けられてはいないので、

 「失礼します。入室許可証ください」

 と申告しなければならなかった。

 それが面倒で、下足室を抜けた所に誰も立っていない時はそのまま帰ったりしていた。

 そんな状態でテストを受けても良い点が取れる訳もなく、歴史の教師が俺にテスト用紙を返す時にコッソリと教えてくれた。

 「期末で70点以上とらな赤点やで」

 と。

 中間テストは、授業を受けなくても問題文を読んで充分理解出来た国語以外は散々な結果で、国語以外は全教科70点以上はとらなければならない状況となっていた。

 赤点は3つまでセーフで、4つあると留年決定。

 赤点は体育と英語と数学で埋まるので、他の教科を落とす訳には行かない。

 次の日から俺は無断欠席をしなくなったし、遅刻も下足室を抜けた所に生徒指導の先生がいる時間内となったのだが、

 「良くやってるのは分かるし、エライんやけどな、後5分早く起きれんか?」

 生徒指導の先生は少しばかり残念がっていた。

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