表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SHORTで、俺。  作者: SIN
高校 2年

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

415/485

ゼブラ

 文化祭当日。

 準備期間中はほとんど学校に来なかったメグだが、当日はしっかりと登校してきた。その理由は恋人のキバーさんが来るから。

 行くとハッキリと言い、自分から招待券を強請るほどだったのだとか。

 他にもゲームセンター仲間を招待したので、てっきり皆で固まって来るのかと思っていたのだが、数人ずつの小グループでやって来た。

 最初に来たのは、目を疑うほどの派手な格好をしたシマを含めた3人組。

 まだそんなに寒いという季節ではない中でのコート、ゼブラ柄。瞬く間に「ホストが来た」と噂する同級生達。

 「……迎えにいかなアカンのかな……」

 「……俺らが呼んだんやし……」

 門まで迎えに行くなり人々の視線が俺達の方にも集まる。

 そんな視線を無視し、とりあえず演劇の公開で常に薄暗い体育館内に一直線。端っこの方の席に座ってもらって、軽く尋ねる。

 「なんでそんな格好なん?」

 すると、

 「目立つやろ!」

 と。

 なんだか物凄く得意げだったので、それ以上は何も聞けずに笑っておく事しか出来ない俺とメグ。

 うん。よし、別行動にしよう!

 「じゃあ、好きな所見て来ぃな。お勧めはどっかのクラスがやってるオバケ屋敷な」

 「楽しそうやん」

 「行って来るわ」

 と、シマと一緒に来ていた2人は体育館から出て行ったのだが、肝心のシマは移動せず、

 「SINのクラス劇やろ?見てくわ」

 との事。

 俺のクラスの出番は最後から数えた方が早かったので、その日シマはズット体育館の薄暗い体育館の端の方の席にメグと共に座っていて、俺は途中から劇の準備と、幕引き係の仕事もあるのでそこそこ忙しかった。

 シマとメグに合流出来たのは一般客の退出時間の少し前になってからの事。

 何度も携帯を確認し、時々何処かに電話をかけていたメグ。相手はきっとキバーさんだったのだろう……。

 しかし、メグの恋人は音信不通のまま文化祭に来る事はなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ