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SHORTで、俺。  作者: SIN
小学校 低学年

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朝の確認

 俺の通っていた小学校は制服ではなく私服の学校だった。

 それでも決まりがあって、風邪気味とかそう言う理由がない限りは半ズボン、女子はスカートか半ズボン。

 胸の所には必ず名札を付ける事。

 登下校の時は通学帽子を被る事。

 その通学帽子には男女で形が違っていて、男子は黄色のキャップ型で女子は黄色のメトロ型。しかし皆はこれを「きーぼー」と呼んでいた。

 登校前になると母は「名札は?」「ハンカチは?」「ティッシュは?」と1つずつ確認して来た。

 朝に弱いとは言っても、毎日毎日そんな確認をされなくとも自分でちゃんと確認作業はしていたのだが、母の確認がない時に限って忘れ物をする人物がいた。

 俺ではない。俺が1年の時にはもう6年生だった姉である。

 6年間も続けている朝の支度、それなのに忘れ物をすると言う寝惚け方。そのせいで母は毎朝確認作業をしなければならず、俺もソレを聞くしかない。

 そんなある日、出来ている事を毎朝注意されている理不尽さに耐え切れなくなった俺は、自分でやっている確認作業を声に出してやってみた。

 「♪名札~き~ぼぉ~ハンカチハナカミ~きゅ~しょくぶくろ~ランドセル♪」

 ちゃんと振り付けもあって、名札~の時は名札を、き~ぼ~の所では通学帽子を指差し、ハンカチで右ポケットを、ハナカミで左ポケットを叩き、きゅ~しょくぶくろ~で手に持った給食袋を掲げ、ランドセルでピョンと飛んで半回転する。

 数日後、俺に対する母の確認作業は省略された。

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