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SHORTで、俺。  作者: SIN
~3歳
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着物

 隣に住んでいたのは俺と同じくらいの年齢の、少し体の大きな女の子で、よく着られなくなったからとお古の服をもらっていた。

 その時点で姉は8歳前後なのだからそのお古を着せられていたのは俺だ。

 少し可愛らしいデザインのズボンやシャツ。

 ヒラヒラとした飾りのあるワンピースは下にズボンをはいて無理矢理シャツとして着せられ、服に合わせるように髪まで長かった。

 「ちょっとおいで」

女の子の家で遊んでいると突然母とオバサンに呼ばれた。笑顔の2人は手招きをしていて、俺も女の子もなんの疑いもなく駆け寄った。

 「今から写真撮るから、着替えよな」

 そう言う母の前には長方形の箱が1つ、中にはピンク色の着物が入っていて、拒否権も何もなくそれを着せられていく。

 女の子と2人並ばされ、髪もセットした方が良いだの、巾着を持たせた方が良いだのと会議をする母達。女の子は暇そうに揺れ始め、着物にしわがいくと怒られていた。

 「かわい~」

 そう言いながら写真を撮る母達に、いや、隣のオバサンに俺はどうしたって聞きたい。その当時はそこまで疑問には感じなかった事なのだが、今になって急に思った。

 オバサン、本当に俺を可愛いと思っていましたか?

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