願書提出
午前の授業が終わってからだったが、午前の授業中だったか、俺は中庭にいた。
堂々とサボッている訳ではないし、俺のそばにはカズマもいた。他3~4人の女子もいたし、数名の男子生徒もいた。
「じゃあ行くから並んで」
国語教師に連れられ、ゾロゾロと向かうのは受験しようとしている高校。
家から近いという理由で選んだその高校は、中学からも近く、家からだと寧ろ高校の方が近いという位置に建っていた。
正門から高校の敷地に入り、廊下にズラリと並びながら国語教師から手渡された書類を眺める。
ドアの締まった部屋の前、呼ばれて1人ずつ入り、この書類を手渡してくれば良いらしい。
「はい、どうぞ」
中から声がした。そして次は俺の番。
コンコン。
「失礼します」
ドゴンッ!
ドアを開けきる前に礼をして、自分で開けているドアに頭をぶつけるという器用な事をしてしまったが、それ以外は特に何もなく、無事に願書提出を終え、受験番号を手に入れた。
最後に部屋からの退出、終わりよければ全て良し、スマートに帰ろう。
「しちぅれいしました!」
うそぉん!




