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SHORTで、俺。  作者: SIN
中学校 3年

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体育大会

 体育大会の種目決め。

 1年の時に50メートルハードルに出場して散々な結果になった翌年、2年の時も50メートルハードルに出場していた。結果は、一応全てのハードルを倒さずに走りきる事は出来たが、ぶっちぎりのビリだった。

 そうなれば、最後の体育大会でも!と思っていたのだが、いつの間にか50メートルハードルは人気種目の仲間入りを果たしていたらしく、至って普通に運動神経の良い生徒に決まってしまった。

 だったら毎年参加していた台風の目……も、戦略家達によって出場者が決められて俺の出る幕はない。

 こうして発言権も確認も何もなく決められたのは、棒倒し。敵の旗を奪いに行くのは運動神経の良い生徒に任され、俺が担うのは旗を守る為に棒を支える係り。

 なるほど、これなら運動神経の良し悪しは関係ない。

 体当たりや棒を支えている手を踏まれたりと結構痛みはあったが、それでも注目を浴びつつビリという恐怖の辱めよりはマシ!

 そしてもう1種。

 それは全員参加のリレー。

 例の如く戦略家達によって走る順番が決められていき、俺は真ん中あたりという注目度の低い位置となった。

 何となくボンヤリとしたまま体育大会は進み、赤組が勝利を収めた。俺のクラスは赤組だったので勝利者の一員!だというのに、

 「優勝おめでとさん。1人1本飲めー」

 担任がそう言って差し入れてくれたジュースを取りに行かなかったくらい実感がなかった。寧ろ、何の功績も残せていない自分が飲んではいけない気さえしていた。

 最後には「あれ?1本残ってる」「じゃあジャンケン」という事になるから何の問題もない。後はそういう流れになるまで外を見ていれば良い。

 とはいかなかった。

 「木場、1人1本やからな」

 そう言って担任が俺の前にジュースを置いたから。

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