表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SHORTで、俺。  作者: SIN
中学校 3年

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

329/485

サボテン

 いつの間にか玄関横に置かれていた小さなサボテン。

 何度か濃いピンク色の花を咲かせ、上に伸びるように成長していたが、種類は良く分からない。

 毎日ではなく、気付いた時に水をやる程度でもスクスクと成長し、気が付けば結構な大きさになっていた。そこまできてようやく、ちゃんと育てよう!と気合を入れた俺は、まず100均に向かい、土と植木鉢を購入した。

 その後もすくすくと成長し、2度目の植木鉢購入。

 そして終に子吹きした。

 サボテンの育て方。とか言う本を読みながら、書かれてある通りに子をスパンと切り取って日陰に置いて乾燥させ、2週間ほどしてから小さくなって使っていなかった植木鉢に軽く乗せるように浅く植えた。

 しかし、子はシワシワになって根を出さずに枯れてしまい、親も子吹きした周辺から徐々に萎んでしまった。

 これは、胴切りをするべきだろうか?

 子を枯らしてしまったので、親を枯らす訳にはいかない。と、俺は翌日胴切りの詳しい方法を調べに行こうと眠りに付いたのだった。

 翌日、玄関を開けてサボテンを置いていた場所に視線を向けると、そこには植木鉢ごと地面に落ちているサボテンの姿が。

 植木鉢は割れ、土は飛び散り、無残にも地に落ちて横たわっているサボテン。

 一刻の猶予もないと感じた俺はその場で胴切りを実行し、切り口を乾かす為に日当たりのよい場所にサボテンを置いてから学校に向かった。

 帰宅したら100均に行って、新しい植木鉢と土を買おう。そして今度こそ子を枯らさずに育てるんだ。と、頭の中でそんな事ばかり考え、1人で盛り上がっていた。

 乾かしているサボテンがゴミ認定を受け、捨てられている事も知らずに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ