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SHORTで、俺。  作者: SIN
中学校 3年

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310/485

なに飲む?

 いつ頃の事だったかは忘れてしまったが、母と喫茶店に行った。

 どういう経緯でそうなったのかも、何処の喫茶店だったのかも忘れてしまったが、雰囲気の良い喫茶店だった。

 母と2人だったのか、それとも他に誰かがいたのか、俺はかなりの勢いで緊張していて、メニューに手を伸ばす事も出来ずに俯き、固まっていた。

 「なに飲む?」

 そう聞かれ、

 「ホット珈琲」

 と、メニューも見ないで答える。

 しかし店員さんは立ち去らない。

 見上げてみれば俺を見ているので、慌てて俯いた。

 沈黙。

 すると察したのだろう、母が店員さんに、

 「アメリカンにしてやって」

 と。

 しばらくしてやってきたアメリカン珈琲。

 メニューにさえ手を伸ばせない俺が、砂糖やらミルクを優雅に入れられる筈もなく、そのままブラックで1口。

 苦っ!

 これまで珈琲と言えば砂糖たっぷりの甘いのが普通だと思っていた中で、いきなりのブラックは刺激が強い。

 ちょっと砂糖を……

 「お前ブラックで飲めるんやな!凄いな!」

 「え?あ……うん」

 入れられない!

 こうして1杯の珈琲を飲みきった俺は、次にまた喫茶店にきた時の為にブラック珈琲に慣れようとした。

 朝に飲んでいた珈琲をブラックに、缶珈琲もブラックに。

 すると、徐々に珈琲の味が分かるようになってきた。

 缶珈琲は微糖が良い、インスタントはミルクを入れた方が飲みやすい。ドリップ珈琲は香りが良いからブラックで飲みたい。

 酸味は少ない方が美味しい、苦味は強くても美味しい……。

 そして、甘いカフェオレからブラックまで美味しく飲めるようになった時、母とまた喫茶店に行く事になった。

 その時の事はよく覚えているし、どの喫茶店に行ったのかも思えている。そして母と2人きりで、緊張もせずにリラックスしていたので、くまなくメニューを見る事が出来た。

 「なに飲む?」

 「100%グレープフルーツジュース」

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