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SHORTで、俺。  作者: SIN
中学校 2年

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招待券

 放課後、顧問の国語教師と美術部全員でパステル購入の為100均にではなく、デパートの画材売り場に向かった。

 10色入りだったかを2箱さっさと購入した後顧問はパステルを持って学校に戻り、俺達はその場で自由となった。

 本当の自由と言う訳ではなく、一応美術部員としてデパート内をウロウロする。目当ては地下にある食料か?7階にある軽食屋か?それとも、デパートの特設会場?で開催中だった画展か。

 画展は有料ではあったが、2枚の招待券を顧問は用意してくれていた。とは言っても割引になるだけなので無料で入場する事は出来ない。

 2人は招待券を使用して何割かを自腹で支払って入場で、後の2人は完全自腹。

 どうする?と急遽開催される友情会議。

 取り合えず部長候補であるという理由から招待券を使う権利を主張するヨネゾーと、始めから画展に行きたいと主張していたとしてタムも招待券を使う権利を訴えた。俺とヒロはそれぞれ金がないと主張したが、少し弱かったのだろう、ヨネゾーとタムが招待券を獲得した。

 すると急にヒロが新しい提案を口にした。

 「じゃあ俺本屋で待っとくわ」

 と。

 「分かったー」

 ヨネゾーとタムは入場し、ヒロは本屋に向かって歩き出す。

 ここで、俺も画展に行きたいとか言っても遅いので、後日1人で来る事にして本屋に向かった。

 「どうやった?」

 翌日、部活動中にやってきた顧問は確実に画展についての感想を俺達に尋ねてきたが、ヨネゾーは購入したパステルの使い心地の事を尋ねられたとでも思ったのか、パステルで絵を描きながら色が良いだの、指で色を馴染ませられるのが良いだのと答えた。だから顧問は、画展にはまだ行ってない。と、思ったのだろう。

 彼女と帰るからとタムが帰り、ヨネゾーも帰り、俺も帰ろうかという頃に再びやって来た顧問は、嬉しそうな顔で封筒を手渡してきた。

 「譲ってもらえたから、使い」

 受け取った封筒の中には、画展の“特別招待券”が!

 「行きたい?」

 しっかりと特別招待券を持ちながらヒロに聞いてみると、

 「行ってきいな」

 と、少し笑いながら言ってくれた。

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