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SHORTで、俺。  作者: SIN
中学校 2年

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遊園地

 4人。

 真夏の遊園地に、いつもの4人。

 特別招待券もらったから、合コンみたいなんせーへん?と言うので、緊張しつつも楽しみにして行ったのだが、来てみるといつもの4人。

 ヒロとヨネゾーは“なんでいつもの4人やねん”と抗議をしているが、

 「アッホやなぁ~。そんなん現地調達に決まってるやろ」

 自信ありげな表情のタムは、持参した水着を誇らしげに見せてくる。

 確かに真夏の遊園地、ほとんどの客はプールに行く。そこでは当然男も女も皆が水着。クラスの色気皆無女子達を連れて来るよりも、無駄に馬鹿騒ぎしそうな男子達を連れて来るよりも、有意義だ!

 しかし、問題が1つ。

 俺は泳げない。

 左腕の筋を痛め、長い間固定していたにも拘らずリハビリをサボっていたせいなのか、激しく動かすと痛いのだ。故に1学期の体育の授業は1回も出た事がなく、通知表には評価1が付いた。

 体育授業の見学者は、授業内容をメモにとって提出するという課題がある。それを完璧なまでに書いて提出していたにも拘らず赤点だった。

 さて、プールだ。

 入るとは思っていないので水着の用意すらしてこなかった。それはプール横にある売店で買えば良いだけの話なのだが、やっぱり無理はしたくない。

 特別招待券にはフリーパス割引券も付いていたので、それで乗り物に乗って皆を待とう。4人で来たというのに1人で遊ぶのも粋じゃないか。

 「じゃあ3時間後位にここで」

 3人に手を振ってみれば、プールに難色を示したヨネゾーが俺の隣に立ち、ヒロとタムに手を振った。

 こうして2人でフリーパス券を買いに行き、観覧車に乗る為に列に並ぼうとしたのだが、最後尾が見えない。ズラッと人がいるのではなく、誰もいないのだ。

 「どうぞ」

 観覧車前で立ち止まると即効係員に促されて観覧車の中へ。

 凄い、待ち時間0だ!

 次に向かったのは急流滑り。

 普段なら待ち時間があるだろうアトラクションにも即効で乗る事が出来て、気分はかなり良い。しかし、急流滑りの最後、バーで思いっきり腹を打ってしまい、しばらく休憩する事にした。勿論ベンチでではない、観覧車内で休憩だ。

 「次は何処行く?」

 「そうやなぁ……」

 空中ブランコ、ゴーカート、そして観覧車。

 どれもこれも待ち時間0で乗りまくれた俺達はこの日、確実に勝ち組だった。

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