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SHORTで、俺。  作者: SIN
中学校 2年

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体育の授業

 体育の授業。

 その日は男女共に高飛びだった。

 ベリーロールか挟み飛びのみで、背面飛びは禁止されていた……とは言え、助走の時点で歩幅が合わないとか、助走だというのに全くスピード感の出せない俺ではどんな飛び方であろうともバーを越える事は出来なかった。

 見兼ねた体育教師がバーなしのエア高飛びを考案し、それに挑戦している俺は、終にエアでも飛べないという器用な事になっていた。そもそもベリーロールと挟み飛びの正しいフォームが理解出来ていないのが原因なので、バーが低かろうと、エアだろうと関係ないのだ。

 「子供の頃にゴム飛びとかせんかったか?」

 「あー……名前は、聞いた事ある、かな?」

 どんな遊びなのかはサッパリ分からないが、高飛びの予行練習になるような動きの遊びなのだろう。皆はその遊びをしていたから高飛びを違和感なく飛べているのか?

 「右足上げて、左足上げてみ」

 と、体育教師がエア高飛びを疲労してくれたので真似をしようと右足を上げて、左足を上げてみたのだが、なにかが違う。

 「それ跨いでるだけや!飛べ飛べ」

 右足を上げて、ポンと飛んで空中で左足を上げる。

 なんとかコツを掴めてエアバーを飛べるようになった俺の横では、至って普通に飛べるクラスメート達が徐々にバーを高くしてクラス1番を決める遊びを始めていた。

 それに気が付いた体育教師は、記録を取りたいからとバーの高さを150センチに上げたのではなく、下げた。

 下げられたバーの前を優勝候補の男子が何度かウロウロし、そして

 「シュワッチ!」

 と、助走もない両足飛びで飛んで見せた。

 150センチは、当時の俺の身長だ。

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