表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SHORTで、俺。  作者: SIN
中学校 2年

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

254/485

ヨネゾーの頼み事

 俺がバスケを辞めた事を知ったヨネゾーが教室にやって来た。

 朝のHR前で、遅刻時間ギリギリに登校した俺の所に来るのはかなり珍しい事だ。

 「なぁ、バスケ辞めたんやんな?」

 予鈴が鳴り響く中、ヨネゾーは分かっているくせにそんな事を確認してくる。

 「うん」

 本鈴前に教室に戻そうとサッサと答えて手を振るが、それでも帰っていかないヨネゾー。

 「じゃあ、付き合ってや」

 教室にいる生徒達のザワメキを聞いた気がした。いや、そもそも誤解されるような言葉を選んで言ったんだろう。

 こうして放課後、連れて来られたのは美術室。

 中には2人の3年がいたのだが、特に何をするでもなく2人で喋っていて、俺を見るとコソコソと小声になった。

 ここは何なのだろう?

 何の説明もされないまま少し経ち、3年の2人は美術室の鍵をヨネゾーに託して帰ってしまった。

 「木場……」

 目の前まで歩いてきたヨネゾーは両手で俺の手を握る。これは誰だって勘違いをしたって可笑しくないシチュエーションだ。

 「なにっ?なに、なに?」

 ほとんどパニックである。

 「頼む!美術部一緒にやろっ!」

 はい?

 どうやら現時点で部員数3名の美術部は、さっきの3年2人が引退すると廃部が決定してしまうらしい。

 廃部を阻止するには4人の部員が必要。と、かなり長い時間をかけて説明するヨネゾーは、相当俺を数に入れたかったのだろう、終始手を握ったままだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ