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第8話 総則とか原則とか校則とかクソくらえ


 『猫又さん、部活を作るにはまず部員が5人顧問が一人で必要です』


 『はい…』


 『今部員は何人集まっているんですか?』


 『2人です…』


 『それになんですか【魔術部】って設立理由も書いてないし』


 『すいません…』


 『とにかく今はこれは受け取れません、また部員と設立理由を書いてから来て下さい』


 『はい…』


 『あと人として大切な話などをするときはそういう首輪などを外すのが不文律じゃないんですか?』


 『すいません…』




 「ってことがあったんだけど酷くない?!」


 「ギリギリ妥当だと思うよ」

 (確かにちょっとひどいね)


 「少年、本音と建前が逆だぞ」


遡ることを少し前

俺達は学校に拠点を作ったりするなら部活にする方が都合が良くなるという事で魔術部を作ろうという話になった

だが……それはまぁ人は集まらない

魔術師なんてうじゃうじゃいるわけじゃないし、いても「私が魔術師です!」って教えてくれるわけがない

そんなこんなをしてて一向に進展がなかったからかしびれを切らした茶々が


 「とりあえず希望書出してみようよ、なんかあるかもよ」


と言った結果がこうだ

何となくわかってはいたが


 「もういいじゃん諦めようぜ、部活としてじゃなくてもできるんだろ」


 「いーやもう火ついちゃった、このまま部活作って実績上げて見返させてやるんだ」


 「いや、だから部活である意味はないじゃんって普通にやれればいいじゃん」


 

 「タイトルをつけるなら【先生に部活申請拒否されたアタシ、魔術界最強の支部を作ってざまぁします〜いまさら学校の手柄になんてなりません〜】だな」


 「あのー茶々さん、本来の目的忘れてませんか?」


 「へへへ実はアタシは世界に一人だけのレベル8の魔術師で」


ダメだこれ

薄気味悪い笑い方をする茶々見てそう確信した

話になんなそうだな


 「♫」


Creepy Nutsバレる!

これは茶々のスマホの着信音だ


 「はい、はいはい…本日中には可能かと…はい、その件は大丈夫です、すでにこちらに一人いますから、はいじゃあそういうことで」


 「ねぇ〜ガックー」


猫撫で声と上目遣いでこちらを見てくる


 「今日の夜空いてたりする?」


こういう時の対処法を俺はすでに心得ている

それは簡単


 「しない」


キッパリ嘘を言うことだ


 「塾がある」


 「でも塾は毎週火曜でしょ今日は月曜だよ」


 「友達と遊ぶ約束がある」


 「でも中学の時アタシ以外に友達いなかったじゃんクラスでも誰とも話してなかったし」


 「今の俺体調がすっごく悪い気がする」


 「お昼ご飯いっぱい食べてたよねしかも辛いやつ」


 「ごめんなさい予定とかないけどすっごく行きたくないです」


 「わかったじゃあ今日夜わたしの家に動きやすい服装で来てね〜」


最悪だ

今日は家に帰ってゆっくりお茶でも飲みながら本を読むつもりだったのに

こうやって俺の部屋に積まれていく本の数は増えていくんだ

…帰ろう夜まで時間があるしいち早く帰って1ページでも多く本を読もう

 

 「生き返って魔術師になったものはいい物のなんかな…」


 「何か不満でもあるのか少年?」


 「殺されそうになったり同級生と戦ったりちょっとバイオレンスじゃないか?」


 「戦乱の世を生きてた私に言われてもな、同胞を殺す必要がない分マシな世の中だと思うぞ」


 「………それまじ?」


 「本当だその時は自らのために人を殺すことが当たり前だった、皆自分の家族や仲間の生活がかかっていた」


何百年も生きているのは知っていた

だから戦争や災害など何回も経験してると考えればわかったはずだ


 「なんてたただの例え話さ」


俺はずっとこいつを「愉快な魔術バカ」程度の認識でいた

でも本当はそんな生暖かいもんではないんじゃないか?

もしかしたらとんでもない怪物なんじゃないか…


 「どうした?」


 「…なんでもない」


家に着いてすぐに自分の部屋に駆け込んで本を読んだ

だが1ページでも多く読むことに集中しすぎて内容は入ってこなかったのだが

そんなこんなしてたらすぐ約束の時間になってしまったため俺は行く準備をした

俺の父さんの優しさは物凄く

言ってしまえば「ちょろい」に分類されるタイプの親だ

それっぽい理由を作れば夜に外出するのも容易かった


まぁ問題はそこではなかった


「動きやすい服か」


クローゼットの中を見ても動きやすい服なんてもちろんない

…これを着るしかないのか

絶対100%absolutely茶々にバカにされる

したくもないのに大きいため息が出た


「行くか」


茶々の家に行くと黒い車とロングヘアお姉さんそしてアイツがいた


 「ガックーここだよーってなんでジャージ着てんのww」


大笑いをしながらこっちを見ている

知ってたさジャージは学校という環境で着るから普通に見えるだけで

学校という檻を外れてからはおかしな服装に変わりないことだ


 「ジャージってwジャージってw本当になんかの他にはなかったのかよw」


 「そうだよなかったんだよ悪かったな、てかお前のそれはなんだよ」


俺とは違い茶々は洒落てて動きやすそうな服を着ている


 「これ?いいでしょ〜魔術協会からの支給品でね〜レベル3の魔術師になってから貰ったんだ」


 「テメェはそれを見せつけたくて俺に動きやすい服装とか言ったんじゃないよな」


 「さぁ〜アタシは知らないな〜」


やばい手が出る

マジで手がちゃうよ

本当に出が出ちゃう

あー出る出る出る出る


 「お話中のところすいません」


華麗な黒スーツロングヘアのお姉さん


 「本日の任務の補助を担当します三宅と申します」


一つ一つの動作が丁寧で舞子みたいな女性

任務の補助をする人なのか

任務……?


 「任務?!」


 「はい任務です」


 「おい!茶々聞いてないぞ」


 「言ってないもん言ったらガックー絶対来ないし」


こいつ最初から俺を利用する気だったんだ

だからあん時の電話も人数のこととか言ってたのか


 「お時間もありますので車の中でご説明いたします」


 「ハイハイ!アタシ助手席座る!」


俺の人生初の任務はこんなカスみたいな始まり方をしたのだ


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