表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/15

3、復縁はできるのか・占断2

「そうですね…」

切り出した私に、女性は膝の上で拳を握りしめて固唾を飲んだ。

「彼は、貴方と会えば会話が弾んだり、心地よく話しが出来ると思っています。

ですが、恋愛感情はもうないのでしょうね。

あなたの繊細な心配りがありがたいと最初は感じていたのですが、それがいつしか管理されているような気持ちになって、窮屈だと思うようになっていたようです。

感情豊かと捉えていたのが、いつしか、感情の振り幅が激しいと悪い方に変わっていったのでしょう。

それが別れの原因になっていそうです」


私の言葉に、彼女の目元が赤くなった。

涙を堪えているのだろう。

「そうなんですか?」


信じられないことを聞いたように、彼女は小さく呟く。

気の毒なくらい動揺している。


「カードは所詮カードです。

私はカードのままにお伝えしているだけですが、これが真実とは限りません。

しかし、ご依頼いただいたからには、お伝えしていきます。

大丈夫ですか、最後まで聞きますよね?」


念を押すと、戸惑うように、2度頷く女性。


「あなた自身は、お相手と一緒にいると楽しいことが沢山あると、信じているし実感しているのですね」


私の言葉に、少し表情が明るくなった。


「ですが、お相手があなたを見てくれてないと感じることもしばしばあったのではないですか?

例えば時間が足りないとか、仕事が忙しいとか、何か他に集中しないといけないことがあるから、会うのが厳しいということが、多々あったかと思いますが」


告げると、女性は椅子から立ち上がって、私に近づく。


「そうなんです!仕事なら仕方ないと思っていたんです。一緒に旅行に行くために、とか、色々言っていたんです。

でも、私の為なのかどうか分からなくなってしまって」


そこで、彼女の目から、涙がポロリとこぼれ落ちた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ