3、復縁はできるのか・占断2
「そうですね…」
切り出した私に、女性は膝の上で拳を握りしめて固唾を飲んだ。
「彼は、貴方と会えば会話が弾んだり、心地よく話しが出来ると思っています。
ですが、恋愛感情はもうないのでしょうね。
あなたの繊細な心配りがありがたいと最初は感じていたのですが、それがいつしか管理されているような気持ちになって、窮屈だと思うようになっていたようです。
感情豊かと捉えていたのが、いつしか、感情の振り幅が激しいと悪い方に変わっていったのでしょう。
それが別れの原因になっていそうです」
私の言葉に、彼女の目元が赤くなった。
涙を堪えているのだろう。
「そうなんですか?」
信じられないことを聞いたように、彼女は小さく呟く。
気の毒なくらい動揺している。
「カードは所詮カードです。
私はカードのままにお伝えしているだけですが、これが真実とは限りません。
しかし、ご依頼いただいたからには、お伝えしていきます。
大丈夫ですか、最後まで聞きますよね?」
念を押すと、戸惑うように、2度頷く女性。
「あなた自身は、お相手と一緒にいると楽しいことが沢山あると、信じているし実感しているのですね」
私の言葉に、少し表情が明るくなった。
「ですが、お相手があなたを見てくれてないと感じることもしばしばあったのではないですか?
例えば時間が足りないとか、仕事が忙しいとか、何か他に集中しないといけないことがあるから、会うのが厳しいということが、多々あったかと思いますが」
告げると、女性は椅子から立ち上がって、私に近づく。
「そうなんです!仕事なら仕方ないと思っていたんです。一緒に旅行に行くために、とか、色々言っていたんです。
でも、私の為なのかどうか分からなくなってしまって」
そこで、彼女の目から、涙がポロリとこぼれ落ちた。