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ヒルコの娘は常世と幽世の狭間で輪舞を踊る  作者: 加藤岡拇指
海百合からの挑戦 公安8課富士へ
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41 和三郎 家族構成を語る

だめだあ。話が進まないぞー。

なんかみんな好き勝手始める前兆だぞ。

これやんないと話進めてやんないからって、そういう主張を始めるんだ。

きっとそうだ、今回もそうに違いない。

えーとうちの家族構成はというと。

サラリーマンの親父と専業主婦のお袋、長女に長男……兄貴なのかなあの人は……まあ、いいや兄貴がいる3人姉弟だ。

鳰鳥姉さんからは混じり者であろうと推測され、タケミナカタからは度津の者かと尋ねられたが、俺に全く覚えがない。混じり者はとしての可能性は、勉強したわけでもないのに祓の詞をすらすら口述できたことからも、神道系何かの存在と俺の魂が混じっている可能性がある。

それを踏まえたうえでデ・ニーロじゃないや、タケミナカタは度津の者ではないかと言ってきたわけだ。


度津ってのが何のことかさっぱりだったのだけど、検索したら神社の名前らしい。


度津神社=ワタツノ神社と読むらしい。佐渡島にある一宮の別名を持つそこそこ立派な神社らしい。佐渡島? 佐渡島って新潟県にある、あのブーメランくっつけたみたいな変な格好の島だよね。親父かお袋のどっちかが佐渡島出身だったなら、接点が生まれてくるけどね。


そんな話は聞いたことがない。あにぇきいや、兄貴なら何か知ってるかもしれないが、いやどうなんだろうか?

「うちの両親、新潟だったかなあ? うちはずっと都内だったから、故郷は無いんだと思ってましたよ。夏休みにみんながじいちゃんばあちゃんの家に行くのを楽しそうに語る姿をみて、田舎うらやましいって思ってましたからね」


よくわからないけど度津に連なる者である可能性は高いと。

実況見分やってる警察隊の人には申し訳ない。わたわたと作業を続ける人々がいる。その一方で禿の骸を一か所に集める禿が居る。

そろそろ全部集まったのかな。


鳰鳥がなにやら口の中で唱えると、禿の骸から炎が上がり、たちまち積まれていた禿の骸を包み込んだ。


「和三郎、その気持ちは分かるが、それを歌っちゃだめですよ」

田部サンが耳元でささやく。

やっぱりばれてましたか。いやずっとね、頭の中で作詞:井荻麟、作曲:渡辺岳夫のあの曲がリフレインしているのです。リフレインがどうかしたって歌もあったな。

「松任谷由実ですね」

もう、田部サンたら。


スマホが振動した。呼び出しだった。スマホに表示された名前は「鈴鹿 連」。

あ、兄貴だ。

少し戸惑ったが、電話に出ることにした。




つうこんで、ほんとはも少し小出しにするはずだった度津の話のデティールがぁぁぁ。

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