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ヒルコの娘は常世と幽世の狭間で輪舞を踊る  作者: 加藤岡拇指
海百合からの挑戦 公安8課富士へ
41/136

40 鳰鳥姉さん和三郎に興味津々の巻

ああ執筆速度が落ちている。

『寄生獣 ザ・グレイ』を見始めたとか、

今季スタートのアニメ新番組チェックしてるからとか

そ、そんなことはないと思う……。


2024/06/17

若干手直し。

2024/05/22 和三郎の心情追加

ターレットトラックにゾンザイに積み込まれた禿たちの骸が、大型車両の駐車スペースに運び込まれていく。生き残った禿たちが禿の骸を一か所に集めていく。

それを鳰鳥は無表情に見つめる。対照的に鳥刺の若者・甚五は悔しそうに見つめている。

高速道路警察隊を中心に急遽設立された対策本部が下りの談合坂サービスエリアを閉鎖して、後片付けにあたっている。

「結構殺しちゃってたんだな」

頭の上にシュタ公を乗せた和三郎が二人に近づきながら声をかけた。

「この時代なら珍しいのだろうね。昔はこんなの珍しくなかったよ。もっとたくさん、それこそ人で山ができるくらい死んだし、殺したもんさね」

そう言って鳰鳥は和三郎の頭にしがみつくシュタ公に人差し指を差し出した。目の前でくるくると輪を描く人差し指の誘惑には抗えないのか、シュタ公は人差し指をはっしと受け止めると、かしかしと齧り始めた。

「異なる理から弾かれたかえ? 熊公よ」

「いあっ、てぃけりり」

シュタ公が人差し指を口から放して、声をかけた。

「同じ匂いのモノに惹かれたのだねえ」

鳰鳥がしみじみと答える。

「同じ匂いって?」

「おぬしの事よ。和三盆。お主、現世と幽世と混じっておるな」

「へ? 和三盆じゃないよ、和三郎だよ。俺も混じり者なの? いやいや、そりゃないよ。いたって普通のサラリーマンの父親と専業主婦の母親から生まれているよ。どっちかと言ったらクマ職人の兄貴の方がそれっぽいと思うんだけどね」

「そうかえ? わたしはこの熊公……」

「シュタ、いあっいあっ」

「そうか、おまえはシュタ公なのだな。すまなかったな。このシュタ公同様に、わたしも世界の理から弾かれてこの世界に来たわけよ」

「だから、匂いで同族だってわかるってこと?」

鳰鳥はゆっくりとうなづいた。

「そんなばかな。俺は生粋のここの世界線生まれのはずなんだけどなあ」

そこに近づいてきたのがニールじゃない、タケミナカタだった。

「それについては我々も気にしているところだよ」

「え?」

「祓の詞をしっかりソラで唱えたそうじゃないか」

あ、ヒルヒルのやつ、売りやがったな。

ヒルヒルが遠くの方から手を振っている。

「和三盆クンは度津の者じゃないかな」

え? なにこのみんなで俺の正体を推測してる状況って?


混じり者ねえ。

確かに青木ヶ原樹海についての一般的に知られている認識が、どうにも自分が知ってる樹海のイメージと一致しないとか、説明できない違和感は感じているけど、だからといって自分がこの世界線と違うところからやって来たとは思わない。でもなラリー・ニーヴンの『時は分かれて果てもなく』くらい、近接したパラレルワールドだったら、ありえそうだよなあ。些細な齟齬が精神を蝕んじゃって、いろいろ凶行を犯しちゃうってのはありえなくもない。

今は考えても仕方がないか。

ほんとは樹海の秘密に迫る予定だったのに。

面白いアイディアが出てこない、すげえありきたりな秘密しか思いつかない。

グダグダやっていたら、似鳥姉さんと和三郎君が話し出しまして、なんか変な方向に行きそうなので

はらはらしてますよ。

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