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ヒルコの娘は常世と幽世の狭間で輪舞を踊る  作者: 加藤岡拇指
海百合からの挑戦 公安8課富士へ
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38 アラクネー たんたんたたたんと胸を撃つ

そろそろ談合坂「ヒート」合戦もまとめていかんと、

富士の樹海にたどり着かんなあと思ってますが、

漠然としか方向性を決めていないため、どうなることか。


2024/04/08

鳰鳥さん乱入&田部未華男出現を追加


2024/04/12

鳰鳥が結界を解除するところを追加。ああすっきりした。


2024/0617

そういえば蜘蛛姉ぇはサブタイのように禿の胸を撃ってないので、描写を追加。BGMに『サンダーソニア』を流しながらどうぞ。

アラクネーはハイエースの上に陣取っていた。

H&K HK91を無造作に構える。ヘッケラー&コッホ社が軍用に開発した狙撃用ライフルG3A3を民間用に提供したものがHK91だ。

たんっ。

禿の胸に大きな穴を穿つ。胸に受けた衝撃を殺すことはできず、禿は香港映画の十八番ワイヤーでぎゅんと引っ張られたように後方へすっ飛んでいった。ずざざとアスファルトと擦れる音を残して。

たんっ。

禿の頭に穴が開く。のけ反りながら頽れる。駐車した車同士の間隔が狭かったため、頽れる最中にがん、ごんと両側の車体にぶつかりながら倒れていった。

たんっ。

入口から侵入してきたパトカーに気を取られた禿の頭にぴすっと穴が開く。隣にいた禿にぶつかって、そのまま二人でアスファルトにキスをする。

「ふうううう」

レーザーサイトから目を離し、遠くを見やる。再び銃を構える。

たんっ。

たんっ。

たんっ。

面白いように禿が倒れていく。禿の奥に手強かった花魁と鳥刺がいた。

たん、たん、たんっ。

一発目は鳥刺の肩を射抜いた。鳥刺がすっころぶ。残り2発は花魁の掌に吸い込まれていった。

「思った通り、全員が生き残るには、あの花魁をどうにか黙らせないといけませんね」

アラクネーが呟く。

「蜘蛛の姉さんもそう思う? あの厚化粧だけ、戦闘能力飛び抜けてるっす」

厚化粧を強調しながらカデちゃんが答える。


「あの蜘蛛女ぁ」

起き上がりながら鳥刺の若者・甚五が悪態をつく。右肩からだらだら血を流している。

「甚五や、撃たれたのかや」

鳰鳥が鳥刺の甚五に声をかける。

「最初の目的をしくじったうえに、諏訪の御仁をあわよくば排除せんとしたが、裏目に出てしもうたな」

鳥刺の甚五と鳰鳥は、公安8課と諏訪明神の接触の阻止という依頼で動いていた。

長髪で年齢不詳な中東系白人男性からの依頼だった。自ら古のものの配下だと名乗っていた。公安8課がタケミナカタと接触することを阻止するように、可能ならば公安8課もしくはタケミナカタの排除が望ましい。そういう依頼だった。古のもの専属御用聞きと言う訳ではないものの、思ったよりも長い付き合いになってしまったようだ。甚五と鳰鳥の目的も青木ヶ原樹海にあったので、引き受けたわけだが、今回はしくじってしまったようだ。

「あたら禿の命を散らすは望むべくことではないのう」

「鳰鳥姉さん……」

甚五はぎりりと悔しそうに奥歯を嚙む。


禿たちの動きに変化があった。そこかしこで倒れている禿の骸を、生きている禿がターレットトラックに積み込んで、サービスエリア出口方向へ移動している。

今は亡き朝霞製作所謹製ターレットトラックをどこから出してきたのやら。


「何かあったのか?」

和三郎は撤退を開始した禿たちを見て訝しむ。

「膠着状態になっては我らの排除が難しいと判断したのだろう」

タケミナカタが己の推測を語る。

「その通りじゃ。口惜しや」

誰も気配を感じなかった。知らぬうちにタケミナカタの隣に鳰鳥が現れた。

どこん。

鳰鳥の掌底がタケミナカタの身体を宙に浮かせる。続けてもう一撃がタケミナカタを襲う。

タケミナカタは再び謎の書類に塗れて、散り散りになっていく。前回はそのまま消えてしまったが、今回は書類がぐるぐる回転して人型を形成して、少し離れた所で再びタケミナカタを再構築した。


『魔界世紀ラブクラフト』でこんなシーンあったよな。あれ?1作目の『SFXハードボイルド/ラブクラフト』だったか? デニス・ホッパーだったような気がしたんだけど。などと和三郎がぼんやり考えていると

「『SFXハードボイルド/ラブクラフト』フレッド・ウォードの方です」 

聞き覚えのある声が右隣からする。え? 田部サン?

「しかも、書類じゃなくて札束サイズに切った新聞紙。体の周りを紙が飛び交うのは一緒ですが、あっちは人をずたずたに切り裂いてます」

「いやはや、とんだ記憶違……田部サン、なんでまたここに? しかもどうやって?」

「秘密です」

そういうと田部サンは鳰鳥に向き直った。

「お久しぶりです。鳰鳥さん」

「おおー、田部未華雄男かえ?」

「第3次樹海大戦ではお世話になりました」

「あれ以来かえ?」

「ご連絡も取らず申し訳ない。鳰鳥さん、一旦休戦にさせて欲しいんですが、如何でしょう?」

「よかろう」

鳰鳥が言葉を発するのと同時に、結界が霧散していく。ずれていた在り方が現実にシンクロしていく。

現実世界では大月から出張って来た高速道路警察隊によって、談合坂サービスエリアは封鎖されていた。警官隊のうろうろする中に、和三郎達は突然姿を現す格好となった。


唐突に現れた上司・田部の提案で、謎の勢力・鳰鳥&禿軍団と休戦することになった。

今回はここまで。

撤退開始した禿たちの後にまだ少し追加する予定です。



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