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神様わたしの星作り_chapter One【短編・完結済み】  作者: 草壁なつ帆
天地創造
16/21

16.鼻水リーダー



ゾンビさんたちの生活は様々です。


朝起きて。トマトを食べて。走るか登るか描くか寝るか揺れるかなどしてトマトを食べて。そして夜になる(夜には繁殖したり寝たり)。


そんな様子を一日中観察するのがエシュの過ごし方です。彼は他のゾンビさんたちが何をしているのかが気になるらしいのです。


しかしそのせいで、自分は何をしたら良いのか分からない。そういう神経質なゾンビさんなのです。







……ずびっ。


ひとりだけ鼻水をすすっていて、この日も炎天の砂地の上をじーっと立っています。


私はとにかく彼が気になっていました。


……ずっ、ずびいっ。


なんであの子だけ鼻水出てるの?







ある日。喧嘩があったみたいです。


「ソレ、タベル」


「チガウ、マダタベナイ」


「タベル」


「タベナイ」


ゾンビさんの顔はいつだって笑顔ですが、会話はトマトが食べ頃なのかという点で争っていました。


争い事には必ずエシュが駆けつけます。彼は良からぬ事態になる雰囲気を掴むのが得意です。


「……ナカヨク」


「アアン?」


仲裁はうまく行かず。

エシュは立ち尽くし鼻をすすりました。







別の日。今度はゾンビさんの体のペイントが著作権侵害であると揉めていました。


「ソレ、ケス」


「ケサナイ」


ゾンビ間でもルール的なものが出来ているのかもしれませんね。こうした小さなイザコザは月日が経つごとに確実に増えているのです。


「ナカヨク」


「ウルセエ」


エシュはそのゾンビに張り倒されてしまいます。

まさか暴力とは非道な。







そこへ救護班が駆けつけました。


そうです。あの登頂団の救護班ですよ。こんなところにも駆けつけてくるのですね。


エシュは怪我人ではなく、病人として別所へ連れていかれました。付き添ったのはリビアでした。


あとは……お察しの通りです。

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