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売れない地下アイドル、転生す  作者: ぷぃなつ
55/624

55 自慢したい!

 私は三人に笑顔を向けて手を振った。

「こんにちは、アテナ。それとメーティス、ニーケも!」


 アテナたちが笑顔で返事した。

「こんにちは、フィナ。今丁度レッスンが終わったところよ。そっちはどう?」


 やば。この人たちいつも練習してるな……。

 私がサボってるみたくなってるよ……。

 まあ、サボってるんだけど……。


「まあ、ぼちぼちですかね。ところで、ねえアテナ。」

「ん、どうしたの?」

「例のメカ、蟹江さんから届いた?」


 アテナは隣りにいるニーケに話しかけた。

「メカ? 何のことかしら。」


 ニーケは答えた。

「ああ、あの汎用型携帯パックのことかしら。ねえ、フィナ。」


「はんよう……。あ、多分それです。」

 え、何? あれそんな名まえ付いてたの……。


 アテナは思い出した様に言った。

「ああ、届いてたみたいだけど今日は家の人旅行に出かけちゃってね……。」

 キラーン! 私の自慢センサー発動!


 私は笑いをこらえながら何食わぬ顔をした。

「ああ、そうなんだ。ほら、今度の夏フェス、何かあれで移動するみたいだから練習しとかなきゃと思って……。」


 メーティスが言った。

流石さすがフィナだ。先のことまで考えて私たちに連絡してくれたんだね。」


 あう! 良心の呵責かしゃくが私をさいなむ! が!

「そう。まあ、心配するほどの事はないと思うよ。操作も簡単だから。」


 アテナは私の話に興味を示した。

「へえ、もう乗りこなせてるんだ。私もちょっと試してみたいな。」

 乗っかった!


「へえ、じゃあ今練習してみたら?」

 そう言いながら私は先程出したボカロボをみんなに見せた。


「あ、どうしたのそれ。」

「ボカロポイント1Pで出してくれるよ。」

「そうか。それなら私も……。」


 興味を持ったらしい三人はそれぞれ自分のボカロボを出して確認していた。


 ほう、メーティスのは青いメタリックで可動部分が黒か。目の部分なんか車の鷹の眼ライトみたいで超かっこいい。

 私の眼なんて黒い点だよ?

 どうよ、この違いは……。


 さてアテナはメタルレッド、ニーケはメタルグリーンに可動部分は両方ともメーティスと同じ黒か。

 二人の目のとこも貴婦人みたい。しかも目の周りには唐草みたいな黒い模様がまつ毛の様にペイントされててうらやましゃーっ!


 ま、まあ使いこなせなきゃあ宝の持ちぐされよね。

 ホ……ホホホ。


 アテナはボカロボをまじまじと見た。

「何か変わった物体ぶったいね。ここに私たちが入れるんだ……。」


 ニーケが私の方を見て言った。

「ねえ、使い方わからないからそっちに行っていい?」

「はい。どうぞどうぞ!」


 3人は各々(おのおの)のボカロボを持って私の居間に来た。

 さあ、私が3時間かけて習得した技の数々をお見せしようではないか!

「3人とも、私が使ってみるからちょっと見ててくれる?」


 アテナはこくこくとうなずいた。

「分かったわ。先ずは見てからってことね。」


 それではご覧あれ!

 私は「搭乗!」と言ってボカロボに乗り込むと、軽く浮上してそこらを移動した。


 メーティスは目を見開いて私のボカロボを凝視した。

「成程、空も飛べるんだね!」


 私はみんなの目の前に移動し、停止飛行しながらアームを稼働させて見せた。

 更に底の部分を見せながら8つのボールをふくらませた。

 そしてヘリをしまい込み、床に着地してあちこち走り回った。


 最後に先程同様、リンゴを運んでニーケに手渡しした。

 完璧なまでのミッションコンプ!


 ボカロボットから出ると、みんなは拍手をしてくれた。

 私はニヤリとしながら親指を立てた。


 アテナは彼女の手にあるボカロボの底部を見た。

「成程、普段はオーナーの頭の上だけど、いざとなったらこんなにも動けてしまうってことね。」


 私はみんなにボカロボットへの搭乗をうながした。

「さあ、みんなも試してみたら。初めの内はちょっと難しいかもしれないけど、慣れてしまえばどうって事ないわ。」


 三人は私の指示通りボカロボットに搭乗し起動した。

ニーケ「うわわ、ホントに浮きましたわ!」

メーティス「何だ? タイヤが8つもあるから運転しにくい!」

アテナ「フィナ、あなたよくリンゴなんか掴めたわね!」


 私はニヤけ顔で皆の操作を指導した。

「ほらほら、もっと肩の力を抜いて! そこ、レバーの切り替え素早く!」


 そして5分後。

 ニーケはキリモミ飛行をしながら壁すれすれで回避してる。

 メーティスは側面で片輪走行みたいにして難なく狭い所を走り抜けている。

 アテナはアームを器用に使ってリンゴの皮をむいている。


 私は質問した。

「ねえ、それどうやるの?」

【時系列】※参考なので読まなくてもいいです。

6/25土 私、転生す

6/26日 イベントお知らせ

6/28火 イベントエントリー

7/3日 叔父と会う。サナ友4人登場

7/10日 イベント結果発表。蟹江さん登場

7/11月 カラオケ予告

7/16土 カラオケ大会。部屋の増築

7/17日 山本擬人化

7/19火 前世の話。蛯名さん登場

7/21木 アテナ覚醒。サユリはレポート作成中

7/22金 クッキー事件。ナミエ擬人化。サユリレポート終了

7/23_24土日 株式会社3Dボーカロイドで会議

7/25月 ファランクス残り3名の『覚醒』計画が提案される

7/26火 ファランクス残り3名の『覚醒』計画が始動する

7/27水 ファランクス残り3名についてオーナーの了解を得る

8/1月  メーティス覚醒

8/2火 ニーケ覚醒?

8/3水 ミネルヴァ(ミナミ)覚醒。夏フェス参加決定。【36話】

8/4木 レッスン部屋増築。サナとサユリの両親帰国【38~43話】

8/5金 サナとサユリの両親帰宅。【44話】

8/6土 本田一家、祖父母、叔父とカラオケ。庭の増築【44、45話】

8/7日 蟹江と蛯名が本田家訪問。アテネ、メーティス、ニーケと共に外の世界散策。

山本発見。グレイマン登場。【47~50話】

8/8月 ボカロボット登場。両親職場へ戻る【52~55話】←今ここ

8/10水 ミネルヴァ沈黙【37話】

8/12金 ミネルヴァ再起動【予定】

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