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売れない地下アイドル、転生す  作者: ぷぃなつ
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474 ホウレンソウとは報告・連絡・相談のこと

 私が話し終えると空知副社長は他のみんなに相談を持ちかけた。

「さっきの話じゃないけど、ここでそれを知ってしまうのは確かに危険かもしれないわね。今すぐ教えてもらいたいのも事実だけど……。早見さんたちに相談してからの方がいいんじゃないかしら。」


 蟹江さんは空知副社長に尋ねた。

「それじゃあ、早見さんに連絡してみましょうか?」


 サユリはそのことについて助言した。

「サイバーポリスの方から連絡が来るとしたら会議のある十時以降になると思いますよ。3Dボカロ社ではなくコスパルエイド社の方にですけど。」


 空知副社長はサユリの言った予想に反応した。

「そっか、それじゃあ私のところに連絡が来るってことか。」


 蟹江さんは空知副社長の方に顔を向けると川上社長の動向を確認した。

「十時か……川上社長はまだ出張中ですよね。」


 空知副社長は「うーん」とうなりながらそれに答えた。

「今朝の便でこっちに戻って来るはずだけど……どっちにしても夜になっちゃいそうね。下手に連絡できないし……。」


 蟹江さんはそれを聞いて決断したようだ。

「まだ九時前だもんね……。なら、こっちから連絡しちゃってもいいんじゃない? あっちも会議の前に色々知っといた方が好都合でしょう。」


 皆が蟹江さんの提案にうなずき、結局こちらから早見さんのところに連絡を取ることになった。

 蟹江さんが送信すると早見さんは秒で出てくれた。

「あ、早見さん? おはようございます、蟹江です。」


 モニターの早見さんは少しやつれているようにも見えたがいつも通りの落ち着いた口調で受け答えしていた。

「おはようございます。連絡いただきありがとうございます。実はこちらからも連絡しようと思っていたところだったんです。」


 蟹江さんは早見さんに一つ確認した。

「職場みたいですけど、今はお一人ですか?」


 早見さんはそれについて答えた。

「はい、和田の方は今研究室に戻っていますので。そちらは……。」


 すると、空知副社長と蛯名さんがモニターに入り込み、それぞれ挨拶あいさつをした。

 早見さんは二人がいることで話の内容が例の事件についてであることを確信したようだ。

「空知副社長がいらっしゃるということは……やはりあの事件についてですね。」


 空知副社長は突然連絡を入れたことを謝罪した。

「ごめんなさいね、いきなり。」


 早見さんは少し困った様子でそれにこたえた。

「いえ、いずれこちらから連絡を取らなければならないと考えておりましたので。かえって助かりました。」


 蟹江さんは早速本題に入った。

「実はね、そのことでちょっと情報提供者が現れまして……。」


 早見さんはそれを聞いて七天子のことを思ったようだった。

「まさか……!」

 しかし、空知副社長の顔を見て途中で口をつぐんだ。


 早見さんはまだ空知副社長が七天子のことを知らされていないだろうことを考えたのだろう。

 蟹江さんはそれについてあっさりと答えた。

「いえ、残念ながら七天子じゃないんだけど。」


 蟹江さんは先日の会話の内容を空知副社長に伝えたことを早見さんに打ち明けた。

 早見さんは少し表情をゆるめてうなずいた。

「ああ、そうだったんですか。それならよかったです。ん? と言いますとその情報提供者というのは……。」


 ここで私とサユリがモニターに入り込んだ。

 サユリはやや照れくさそうにぺこりとお辞儀をした。

「おはようございます。本田サユリです。あ、この会議はフィナの防御下にありますので、一応お伝えしておきます。」


 早見さんは一瞬目を丸くしていたが、すぐ納得したような顔つきになった。

「おはようございます。それは助かります。あ、もしかしてファランクスの皆さんも?」


 蟹江さんは早見さんにこちらの状況を伝えた。

「いいえ、今はこれだけです。私たちも今さっき連絡をもらって、昨日の事故の件で。」


 早見さんはそれだけ聞いて察しがついたようだった。

「それでわざわざ私のところに連絡をくれたんですか。ありがとうございます。」


 蟹江さんは早見さんに連絡を取ろうと考えた理由を伝えた。

「実は今、フィナに事故の内情を色々教えてもらってたんです。で、これは早見さんに話しておかなくちゃ行けないと思いまして連絡させていただきました。」


 早見さんはそのことについて蟹江さんに質問した。

「それはフィナさんの能力スキルとかってやつですか? けど、確かその能力スキルは山本氏のバリアーに全振りしていたんじゃないでしたっけ?」

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