表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
売れない地下アイドル、転生す  作者: ぷぃなつ
460/625

460 見たことのない誰か

 私はバスタオル一丁で更衣室へと向かった。

 フンフンフフ~ン♪

 あ、ついついカナデの歌を口ずさんでしまう。


 私はラフな服装を選んだ。

「今日はちょっと休んじゃうぞぉ!」


 だが、服を来てから再び居間に入ろうとしたその瞬間、私は思わずその場に立ち尽くしてしまった。

「ん?」


 ソファーに見たことのない誰かが座っている……。

「だ、だ、だ…………誰!?」


 ソファーに座っていたその人物はスッとその場に立ち上がると私に向かってお辞儀をした。

 それはまるで何処どこかの執事のような立ち振る舞いだった。

「はじめまして、フィナ・エスカさん。いきなりの訪問、失礼いたします。」

「で、で、で……。」

「私の名はベルゼ……ん?」

「出てけーーっ‼」


 その謎の紳士は私が叫んだのと同時に一点へ吸い込まれるような形で消え失せてしまった。

 こんな叫び声を残して。

「え……えぇーっ!? まさか、そんな……うわぁーーーーっ! (あり得なぃぃ……!)」


 何か最後に断末魔のようなものが聞こえた気もしたが……うん、気のせい気のせい!

 私は何事もなかったかのようにソファーに座ると先程の続きを観ようとテレビのリモコンを手に取った。

「ふう、びっくりした。まだ心臓バクバク鳴ってるよ……。そう言えば今の何だったんだろう? よくよく思い返せば何かイケメンだったような……背も高かったし……。」


 私はテレビのモニター画面を見た。

「さて、次は誰のライブを……しかし、ちょっと待てよ。あいつ何でここに入り込めたんだ? ここは緑と赤だって入って来れない私の完璧バリアーで守られてるはずなのに……。」


 考えれば考えるほど私は先程の人物のことが気になった。

 そもそも出てけって言っただけで出ていくか? 普通……。

 これも私の力なのか?

 だとしたら私……すごっ!


 私は能力スキルを使って先程の部屋の様子をテレビ画面に映し出してみた。

 ええと……ここ、私が服を着に更衣室に入ったとこでしょう……。


 で……あ! 現れた!

 さっきの男は部屋の中をさっと見回すとすぐ私のソファーに座った。


 それから間もなく私が居間に入って来て……。

 そうそう、ここで私が叫ぶ……。


 やはり、どう見てもその男は自らこの部屋を去ったようには見えなかった。

 彼は私の、出てけーーっ‼ の一声で何処どこかに飛ばされてしまったようにしか見えなかったのだ。


 そうか、入って来ることはできたけど、やっぱ私の能力ちからには逆らえなかったってことか……。

「ふん! 自宅警備員の底力、なめんなよ!」


 うん、確かに私は強い。

 この家の中では最強と言っても過言ではないだろう……。


 しかし、だからこそ、あいつ何で入ってこれたんだ? という疑問は残る……。

 てか、ホントあいつ誰だよ!


 私はもう一度彼が消え去るまでのシーンを再生してみた。

 ん? 今『ベルゼ』とか言ってたような?

 何だよベルゼって……名まえか?


 待てよ……ここに入って来れたってことは仲間という可能性もあるな。

 ああ、こんなことなら話だけでも聞いときゃよかった!


 もし仲間なんだとすれば……ファランクスの!?

 そう言えばあの四人もいきなりここ入って来たりしてたわ!

 それに紳士っぽいところとか……同種だ!


 てことはあれか?

 反乱軍の仲間とかか?

 てか、何でもう既に覚醒しちゃってんのさ!


 あれは、私と会話しないとダメなはずっしょ。

 あ、ニーケパターンか!

 ニーケパターンがあったか!


 う~ん、それ以外考えられないな……。

 後は七天子関連の……いや、そう言えばあれって結局どうなったんだろう?

 ニーケの奴、とっとと眠りにいちまいやがってからにぃ……。


 ん? 待てよ……もしかしてさっきの人が七天子を救ってくれた『切り札』だったりして……。

 まずい!

 私ったら全力で消し飛ばしちまったぞ!


 いや待て、まだそうと決まったわけではない。

 ま、いずれにしてもこれはニーケの目覚め待ちだな……。

【時系列】※参考なので読まなくてもいいです。


6/25土 フィナ(私)、転生す【1~6話】

6/26日 イベントお知らせ【7、8話】

6/28火 イベントエントリー【9~11話】

7/3日 叔父と会う。サナ友4人登場【12~14話】

7/10日 イベント結果発表。蟹江さん登場【15~16話】

7/11月 カラオケ予告【17話】

7/16土 カラオケ大会。部屋の増築【18、19話】

7/17日 山本春子の擬人化【20話】

7/19火 前世の話。蛯名さん登場【21~23話】

7/21木 アテナ覚醒。サユリはレポート作成中【24話】

7/22金 クッキー事件。ナミエ擬人化。サユリ、レポート終了【25~28話】

7/23_24土日 株式会社3Dボーカロイドで会議【29話】

7/25月 ファランクス残り3名の『覚醒』計画が提案される【29話】

7/26火 ファランクス残り3名の『覚醒』計画が始動する【29話】

7/27水 ファランクス残り3名についてオーナーの了解を得る【29話】

8/1月  メーティス覚醒【30、31話】

8/2火 ニーケ覚醒?【32~35話】

8/3水 ミネルヴァ(ミナミ)覚醒。夏フェス参加決定【36、37話】

8/4木 レッスン部屋増築。サナとサユリの両親帰国【38~43話】

8/5金 サナとサユリの両親帰宅【44話】

8/6土 本田一家、祖父母、叔父とカラオケ。庭の増築【44、45話】

8/7日 山本がAIポリスから脱獄。蟹江と蛯名が本田家訪問

    アテナ、メーティス、ニーケと共に外の世界散策

    山本発見。グレイマン登場【46~50話】

8/8月 ボカロボット登場。両親日本を発つ【52~55話】

8/9火 ボカロボで散歩【57、58話】

8/10水 ミネルヴァ沈黙【37話】

8/11木 小橋社長登場【59話】

8/12金 ミネルヴァ再起動。AIポリス本部壊滅。山本戻る【60~63話】

8/13土 ファランクスのマネージャー四人、ツイストーラスへ

    ツイストーラスの社員登場【64~66話】

8/14日 フィナデビュー。緑と赤登場

    第2,3,4,5,7,8研究開発部主任登場。研究主任会議

    フィナ、自宅にバリア【67~73話】

8/15月 ツイストーラス会議。3Dボカロ社でボカロ協会会議、後ミーティング。

    サナ友集合。サナの両親職場に戻る【74~81話】

8/16火 朝ファランクスとマラソン、竹馬で勝負。その後山本と遭遇

    蟹江と蛯名とフィナがサナの両親とネット談話【82~87話】

8/17水 緑と赤、蟹江さんと話す。夏フェス会場準備

    北斗大学アイドル研究会登場(2か月前)【88~94話】

8/18木 フィナ、栗原さんと打ち合わせ

    研究開発部主任(卯月、白鳥、熊谷、午藤)QC施設へ

    研究開発部主任(龍崎、未木)打ち合わせ

    蟹江さんサナの母に連絡する。午後、前日打ち合わせ

    (株)3Dボカロの浪岡と炭田、会場を視察

    北斗大学アイドル研究会の四人、上京(10日前)

    ファランクスの過去【95~114話】

8/19金 夏フェス初日【115~135、150~179話】

    ルンファーの話【136~149話】

8/20土 夏フェス二日目【180~184、287~293、312~337話】

    他世界の話【185~253話】

    バグランドとZ組【254~286話】

    Z組の推理。ビーマ、カナタたちと会う【294~302話】

    3Dボカロ社のイベント。ファランクスのライブ

        【303~310、393~397話】

    oneとリム、ハジュンと会う【311話】

    ハジュンとクリージャン。七天子さらわれる。【338~354話】

    フィナのライブとその顛末【355~366、415~416話】

    Z組、七天子の奪還へ【367~392、397~404話】

    Z組、ハジュンの中にルシフェルを見る【405~409話】

    Z組、カナタの仲間に会う【410~413話】

    イベント終了後【417~436話】

    サイバーポリスにて【437~450話】

    壊田、偽山の交通事故を目撃【451~452話】

    Dr.G、冥土に正体を明かす【453~458話】

8/21 日 ライブ明け【459話~】←今ここ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ