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売れない地下アイドル、転生す  作者: ぷぃなつ
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448 早見室長の忘却

 和田が配布してくれたペーパーにはフィナたちの正体を知ると思われる人物の名まえ、及びその所属団体名が連記されていた。

 早見はそれを読み上げながら確認していった。

「ここにあります通り3Dボカロ社では蟹江さんはじめ研究開発部主任の八名全員。また、本社の金本社長、波岡営業部部長、銅崎どうざき人事部部長、鯛島たいじま経理部部長。この鯛島さんは研究開発部の担当もしていらっしゃいます。で、その下ですが、3Dボカロ社の親会社、コスパルエイドの十勝会長、空知そらち副社長。それと……川上社長に話がいっているかは確認できていません。」


 一ノ瀬総司令はそのことについて皆に伝えた。

「ああ、川上社長には話してないそうよ。十勝会長が空知さんの報告を聞いて口止めしたって。もうちょっとはっきりさせてからからでないと川上さんも混乱するだろうからってね。まあ、丁度彼が海外に出向いてたってこともあるんだけど。」


 早見は一ノ瀬総司令にお礼を言った。

「そうですか。教えていただきありがとうございます。では続きましてその下、芸能事務所ツイストーラスの小橋社長以下九名の社員。そして、ボカロ協会の会員八名です。但し、ボカロ協会の会議ではすべての真実を伝えたわけではありませんので、それについてはまた後でお話します。」


 玉木たちはそこに挙げられた人々の名を見て、初めのうちは「こんなに多いの?」などとまゆひそめていた。

 だが、早見の話を聞いているうちに、これらの人々が仲間に加わっていることを頼もしく思うようになっていった。


 早見はここで一旦いったんウーギスの三人の顔を見回した。

 どうやら三人とも理解できているらしいことを確認すると、彼女は一番下に記載されている人々について話した。

「最後にフィナさんのマネージャーである本田サユリさんとファランクスマネージャーの四人です。フィナさんのマネージャーにはサユリさんの他に妹のサナさんがいますが、まだ九歳ということもあり緑と赤のこと等の詳細は伝えていません。ただ、日常的にフィナさんと会話をしていますので要注意です。」


 ウーギスの三人は真剣な顔つきでうなずきながら早見の説明を聞いていた。

「また、そういった意味ではここにはありませんがサナさんの友人である四名。それと彼女たちの親族にはある程度の情報が伝わっている可能性があると思われます。特にファランクスの代表者、柿月ユタカさんの妹である柿月ヨナさん。彼女も恐らくアテナさんと日常的に会話している可能性が高いと思われますので。」


 一ノ瀬総司令は子どもたちのことについて確かめた。

「今日、前の方にいた子どもたちよね。後ろの席にいたのは保護者の人たちでしょう?」


 早見はそれにうなずいた。

「はい。彼女たちがサナさんとその友人です。今仰おっしゃられた通り、今日はその親御さんたちも来ていました。そうですね、彼女たちのすぐ後ろに座っていた方たちです。」


 和田は早見の指摘にすぐさま対応した。

「そうか、彼女たちのこともここに記入しておかなければいけませんね。すぐにでも入力しておきます。」


 早見はこの他にも情報が伝わっていないか今一度確認の必要があると感じた。

「本田姉妹やファランクスのマネージャーさんにも確認が必要かもしれないですね。他に誰がこのことを知っているのか。」


 和田はサナたちの身を案じた。

「子どもたちか……正直恐いな。何処で奴らが見張ってるかも分からない。かと言って口にするなっていうのもこくだし……。」


 一ノ瀬総司令も同じ気持ちだったが今すぐに結論は出せないと考えた。

「まあ、それについては明日にしましょう。」


 早見は二人のやり取りを聞いているうちにふと先日蟹江から聞いた話を思い出した。

「ああ、それと……これは蟹江さんから聞いた話なんですが、どうやら本田姉妹のご両親がフィナさんと会話をしているようです。かなり驚かれていたということで……。お二人とも国際宇宙ステーションの研究者で今は日本をっているんですが……そう、忘れてました……!」


 いつになく冷静さを欠いた早見の姿に皆が注目した。

「今度その宇宙ステーションの総司令? か誰かにフィナさんを会わせたいってことで……確か今週の水曜日に交信するとか言ってました!」


 さすがの一ノ瀬総司令もまゆひそめた。

「え、それは……。何だかやたらとスケールが大きくなって来たわね……。それで?」


 早見は目を見開いて今思い出したことを皆に告げた。

「しかもそこに緑と赤が割り込んでくるんだとか! ああ、すみません。大きな声を出したりして……。しかし、こんな重要な話、なぜ今の今まで失念していたのか……。」


 すると和田もそのことを今の今まですっかり忘れてしまっていたことを白状した。

「実は私もそのことを聞いていたんですが、今早見室長が言ってくれるまで完全に忘れていました! 一体何故だろう……。」


 一ノ瀬総司令は早見に近づくと彼女の肩をポンポンと軽く叩いた。

「大丈夫、今思い出してくれただけでも十分よ。けど、水曜日か……あまり時間がないわね。まあ、これも明日までに考えておきましょう。」

【年表的なもの】※参考なので読まなくてもいいです。



今年   フィナ誕生(6月)、第二回夏フェス(8月)

1年前  猫キャット事件(1月)、ミネルヴァ、メーティス生誕(2月)

     アテナ、ニーケ生誕(3月)、ファランクス結成(4月)

     レミファーナ、市川電算事務所契約(春)

     渡サナエ生誕(春)、第一回夏フェス(8月)

     ファランクス、芸能事務所ツイストーラスと契約(冬)

     シュメール号が宇宙に浮かぶ巨大な物体を発見

2年前  チャンディ生誕(春)、ルンファー生誕(夏~冬)

     山倉ケン、ロストロン、ジャッカル、野口ミナコ、

     村山トウコ生誕(夏)

     ムーニャン、her-deatha生誕(冬)

     大地ミナミ永眠

     猫キャット事件に繋がる一連の恐喝事件

3年前  蛯名入社(4月)、猫山チエリ、カロン、ウーギス生誕(春)

     ハジュン現る(夏)、スミレ生誕(夏)

     田町ナイト、バグランド生誕(秋)

     Z国のハッカーチームzouoが冥土センケツに接触(冬)

     黒バット沈静化、新曲ストーリーストッパーが大ヒット

     3Dボカロ社、第6研から第8研を増設

4年前  SUMIKA生誕(春)

     紅カジン、黒崎ネム、紫苑ラヴィ生誕(秋)

     レミファーナ、米田コウジ、流山恋生誕(冬)

5年前  市川電算、紅音源システム、東央大が光音プロダクションを設立

     台場タエコ、南宮大講師就任(春)

     ソフト『3Dボーカロイド』一般販売(秋)

     神崎ノア生誕(秋)

6年前  蟹江、大学講師として蛯名と知り合う

     (講師は8年前から四年間、週一)

     ソフト『3Dボーカロイド』限定販売(秋)

     市川カナデ、市川ココナ生誕(秋)

     サイバーポリスから依頼されていたプロファイリングシステムが実用化

     蟹江、サイバーポリスの早見ライザと知り合う

7年前  白鳥入社(4月)、3Dボカロ社、第1から第5研に分かれる

     ボカロ協会発足

     黒バットの活動が顕著になる

     プロジェクトY、山本春子生誕。山本邪神子更迭(恐喝事件より)

     サイバーポリスから依頼されてプロファイリングシステムを考案

8年前  未木、龍崎入社(4月)、3Dボカロ社、第1から第5研に分かれる

     プロジェクトY考案、始動。山本邪神子生誕

9年前  ボカロ開発の高田音響開発株式会社がコスパルエイドの傘下となる

     高田音響開発を基盤にした『株式会社3Dボーカロイド社』創立

     蟹江、卯月入社(4月)

     高田音響開発から熊谷、午藤が続投で入社(4月)

     BTAF設立、黒バットによる攻撃が開始される

10年前 コスパルエイド社、高田音響開発社の高田ゲントウ社長と新たな

     プロジェクトを立ち上げる。      

     『株式会社3Dボーカロイド社』草案(春)

     高田ゲントウ社長永眠(冬)

     Z国の大改革が始まる

     巨大マフィア『デーモンズ』がGmUの支配下となる

12年前 ボカロ協会の前身である『ボカロ研究協会』発足。

     現ボカロ協会の副理事であり、高田ゲントウの娘でもある杉田サラは

     この頃からここに副理事として在籍している

     Z国がGmUの支配下となる(ハジュンはまだ来ていない)

     何故かこの頃から既にこの地球上にはバリアーが張られており、

     GmUは自在に侵略できなかった

     ウーギスの山形と長野(当時十歳)がZ国の施設に送還される

18年前 コスパルエイド社、初期のボカロを開発していた高田音響開発社に出資

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