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売れない地下アイドル、転生す  作者: ぷぃなつ
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216 モイラ【他世界の話】

 ゼウスが声を掛けると三人の女性が彼の背後に現れた。


 ゼウスは生徒たちにこの三人を紹介した。

「こちらはモイラ三姉妹。え~左からクロートー、ケラシス、アトロポスだ。普段は第四階層で様々な調査を進めてくれている。ま、いざとなったら彼女たちが何とかしてくれるさ。」


 クロートーは長身の細身で黒い服を身にまとっていた。

 ケラシスは筋肉質で屈強な女性戦士と言った感じ。甲冑を身に着けている。

 アトロポスは少女の様な見た目で白い服に身を包んでいた。

 そして、三人とも目の周辺に装置の様なものを装着していた。


 担任の海野ランと副担任のみかどソヨギは椅子から立ち上がり、現れた三人に挨拶あいさつをした。

「ご無沙汰してます、先生方。」


 歌寺ミナモは少し驚いた顔をした。

「先生の先生!?」


 クロートーと呼ばれる女性は微笑みながら挨拶を返した。

「ラン、ソヨギ。久し振りですね。」


 海野は三人に近づくと生徒たちを紹介しようとした。

「今日はうちの生徒たちがお世話になります。ええと……。」


 クロートーは右てのひらを前に向け海野の言葉をさえぎった。

「紹介なら無用です。初回から見ていましたから。」


 クロートーたちは生徒六人の方を向いた。

「皆さん、よろしくね。」


 他の生徒たちがたじろぐ中、非天レイカが代表して挨拶した。

「クロートーさん、ケラシスさん、アトロポスさん。よろしくお願いします。」

 他の生徒たちもられる様にお辞儀をした。


 クロートーは微笑みながら返事をした。

「ふふ。呼びづらいでしょう、名まえ。私たちの事はクロ、ケラ、アットって呼んで。仲間も皆、普段はそう呼んでいるので。」

 腕を組みながらこちらを見ていたケラシスもうんうんと頷いた。


 非天レイカは少し照れ臭そうに従った。

「ありがとうございます。それではクロさん、ケラさん、アットさんでよろしいですか。」


 クロートーはクスリと笑って蛇代ヨウコの方を見た。

「ふふ、これでお嬢さんに『おばちゃん』て呼ばれる事はないわね。」


 蛇代ヨウコは少し小さな声で言った。

「え? あたし? いえ、あの……お姉さまです……えへへ。」


 ゼウスは三人について大まかに説明した。

「彼女たちも元は僕たちと同じ研究チームの一員だったんだ。例のGmU覚醒時に僕と同様ガイア内に避難した仲間だ。但し普段は自分たちの実験や研究を進めている。ランたちに使用している疑似τファウンデーションも彼女たちが作り上げたものなんだ。」


 北守カズミはゼウスに質問した。

「ゼウスさんの世界の人って皆さん名まえがギリシャ神話みたいだけど、まさかそうゆう世界から来られたとか? 神様的な……。」


 ゼウスは笑いながら言った。

「はっはっは! ああ、そう言えばまだ言ってなかったかね。これは仮の名前なんだよ。ダイブした時のハンドルネームみたいなものさ。」


 蛇代ヨウコは目を輝かせた。

「わあ! 何かゲームキャラみたい!」


 ゼウスは小さな眼を大きく見開いた。

「そう、まさにお嬢ちゃんの言う通り。これはゲームキャラの名まえなのさ!」


 蛇代ヨウコは「え!」と言って身体をらせた。

「ゲームキャラなの? おっちゃんたち!」

 他の生徒たちも「まさか 」と言う顔をしてゼウスの方を見た。


 ゼウスは戸惑いながら説明した。

「いや、何と言うか……。これは元々あったゲームのキャラクターに付いていた名まえなんだよ。僕たちの本名は別にある……。」


 蛇代ヨウコは興味深な眼をしてゼウスを見た。

「へえ、そうなんだ……。そんでそんで?」


 ゼウスは話を続けた。

「そもそも仮想空間てのはいちから設定しようとすると大変な労力を要するわけだ。そこで、20年以上ものロングランをって終了したQC専用バーチャルゲームをうちで買い取ったのさ。」


 鳥山イツキは納得した様に頷いた。

「成程、分かって来たぞ。」


 ゼウスは鳥山イツキの方を見てニコリとした。

「そう! そこには現実さながらの様々な物質や法則が再現されていてね。それを我々が更に改良した。そこでは無尽蔵に物質や装置をつくり出せたし様々な実験も可能だった。だからこの仮想空間で実験した内容を現実に反映するのも容易だったんだ。」


 歌寺ミナモはやれやれと言う態度で嫌味を言った。

「ああ、イツキのFスターみたいな感じね。ホント物騒な世界なんだから。ああ野蛮!」


 鳥山イツキは思わず苦笑いをした。

「いやいや歌寺、お前もめちゃくちゃ楽しそうに敵を粉砕していたぞ……。」

【人物紹介】※参考なので読まなくてもいいです。

 私(フィナ・エスカ)… 異世界に転生したら進化型ボーカロイドになっていた


【私のマネージャー】

 本田サユリ … 私のマネージャー。大学生。サナの姉。しっかり者

 本田サナ … 私のマネージャー。9歳。サユリの妹。歌が大好き


【ファランクス】ボーカロイド4人のユニット

 アテナ・グラウクス … マネージャーは柿月ユタカ(ヨナの兄)

 メーティス・パルテ … マネージャーは星カナデ

 ニーケ・ヴィクトリア … マネージャーは春日クルミ

 ミネルヴァ・エトルリア(ミーネ) … マネージャーは大地ミノル


【私のナビゲーター】

 斎藤節子 … ナビゲーター。部長

 吉田奈美恵(ナミエ) … AIポリス特殊捜査隊大隊長。ナビゲーター(仮)

 山本春子 … ナビゲーター(自称)。私の喧嘩相手


【株式会社3Dボーカロイド】略して3Dボカロ

<研究開発部>

 蟹江ジュン … 第1研究開発部主任。ボカロ協会社内役員。2児の母

 蛯名モコ … 第6研究開発部主任。ボカロ協会社内役員。

       美人。ヲタク。蟹江の大学講師時代の教え子


【研究員養成学校中等部 Z組】

<生徒>

 非天ひてんレイカ …… Z組を復活させた。大卒

 北守カズミ …… 格闘家。スポーツ好き

 香々美かがみフジコ …… 寝るの大好き。学年主席

 歌寺ミナモ …… 芸術家。アイドル

 蛇代へびしろヨウコ …… プロゲーマー。身長120㎝位

 鳥山イツキ …… 工作大好き。職人気質の超美少女

<教師>

 海野ラン …… 担任。青い瞳、ブロンドの髪

 みかどソヨギ …… 副担任、教務主任。おかっぱ、眼鏡を所持

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