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売れない地下アイドル、転生す  作者: ぷぃなつ
201/566

201 物足りないなら【他世界の話】

 担任の海野ランと副担任のみかどソヨギは当惑していた。

 だが、こうしていても仕方ない。

 二人は次のレベルに進める事を決めた。


 海野はゼウスの方を見てゆっくりと頷いて見せた。

「いざって時は先生方、よろしくお願いしますよ!」

 ゼウスはレベル40の敵を出現させた。


 北守カズミは勇んでその敵に突っ込んだ。

「よっしゃあ! やっとゲーム開始だぜ!」


 しかしレベル40の敵は北守カズミがその場所へ到着する前に消し飛んだ。

「え? 消えちゃったんだけど……。」


 蛇代ヨウコが今の現象について解説した。

「今のは夜叉王の能力スキル『気合』で吹き飛びましたねぇ。おっちゃん、もうレベル100まで上げちゃってよ。」


 しかしレベル100の敵も夜叉王の基本スキル『空破』の一撃で粉砕してしまった。

 海野はあきらめたかの様に言った。

「これはもうBランクに上げるしかないな……。ゼウスさん頼んます。」


 ゼウスは3人の底知れぬ力をの当たりにし、今までの常識では通用しない事を悟った。

「お嬢ちゃん、Bランクでも大丈夫そうかい?」


 蛇代ヨウコは即答した。

「うん、てかもうAランクでいいよ。レベル100でお願いしま~する。」


 海野はてのひらで顔を抑えた。

「おいおい、マジかよ……。私たちがそこまで辿たどり着くのにどんだけかかったと思ってんだ……。」


 空中に巨大な球状の要塞が現れた。

 実寸に換算して直径およそ400メートルほどの巨体だ。


 北守カズミは張り切った声で叫んだ。

「よ~し! こいつはやり応えがありそうだ。簡単に消えてくれんなよ!」

 非天レイカは動かずに北守カズミを見ていた。


 蛇代ヨウコは既に敵の解析を終了させていた。

「カズミン、弱点は球の中心部にある4つのコアを同時に撃破だかんね~。」


 北守カズミは敵に攻撃を入れながら返事をした。

「ああ、分かった! てえ事は……!」


 北守カズミは無数の触手や飛び回る小型兵器をかわしながら素手で打撃を与えていた。

 モニターを見ている鳥山イツキはぽつりとつぶやいた。

「まさかあいつ……。」


 歌寺ミナモはその言葉に頷いた。

「そうね、わざと弱点を狙わないで戦闘を楽しんでる。アホが……。」


 香々美フジコは無表情で言った。

「まあ、データを取るにはいいかもね。」


 しばらくすると北守カズミは防御を解き全くの無防備となった。

 敵の兵器が彼女を容赦なく攻撃し、触手が身体をぐるぐる巻きにして締め上げた。

「ふうん、こんなものか? 何も感じないんだが。お~い蛇代、私に何かしらのダメージは確認できるか? 痛みは全く無いんだけど。」


 蛇代ヨウコは笑顔でニッコリと答えた。

「解析終了。ノーダメージ! そろそろ次、行っきましょう!」


「ああ、分かった。」

 そう言うと北守カズミは自身の身体を高速で回転させて触手を引き千切ちぎった。

「非天、頼むわ。」


 すると敵は瞬時に停止してしまった。

 非天レイカの基本能力スキルめつ』により、4つのコアが同時に消滅したのだ。


 教師たち3人は驚愕きょうがくした。

「まさか……これ程とは!」


 ゼウスは生徒たちに言った。

「こりゃ参った、僕の負けだ……今日の所はね。この後のSランク以上は準備がいるんでね、時間はまだあるんだけど今日はこれ位にしておこうか。」


 非天レイカはゼウスたちに言った。

「分かりました。それでは最後に……。蛇代、私たちの解析頼むよ。」


 蛇代ヨウコは親指を立てて言った。

「オッケー! 全力で解析しちゃう!」


「それじゃあ……。」

 そう言うと非天レイカは北守カズミの元へ瞬時に移動し、その拳を繰り出した。


 北守カズミはニヤッと笑いながらその攻撃をかわした。

「へっへ、そう来なくっちゃ!」


 北守カズミの強烈なパンチを非天レイカが当て身で振り払うとその衝撃波で先程沈黙したばかりの球状要塞の残骸が粉々に砕け散った。

「ふっ、ここに来て初めて痛みを感じたぜ。」

「成程、痛点は確認出来たってわけだ。」


 帝は叫んだ。

「ちょっと、めなさい! 疑似τ(タウ)ファウンデーションががれたら危険よ!」

【人物紹介】※参考なので読まなくてもいいです。

 私(フィナ・エスカ)… 異世界に転生したら進化型ボーカロイドになっていた


【私のマネージャー】

 本田サユリ … 私のマネージャー。大学生。サナの姉。しっかり者

 本田サナ … 私のマネージャー。9歳。サユリの妹。歌が大好き


【ファランクス】ボーカロイド4人のユニット

 アテナ・グラウクス … マネージャーは柿月ユタカ(ヨナの兄)

 メーティス・パルテ … マネージャーは星カナデ

 ニーケ・ヴィクトリア … マネージャーは春日クルミ

 ミネルヴァ・エトルリア(ミーネ) … マネージャーは大地ミノル


【私のナビゲーター】

 斎藤節子 … ナビゲーター。部長

 吉田奈美恵(ナミエ) … AIポリス特殊捜査隊大隊長。ナビゲーター(仮)

 山本春子 … ナビゲーター(自称)。私の喧嘩相手


【株式会社3Dボーカロイド】略して3Dボカロ

<研究開発部>

 蟹江ジュン … 第1研究開発部主任。ボカロ協会社内役員。2児の母

 蛯名モコ … 第6研究開発部主任。ボカロ協会社内役員。

       美人。ヲタク。蟹江の大学講師時代の教え子


【研究員養成学校中等部 Z組】

<生徒>

 非天ひてんレイカ …… Z組を復活させた。大卒

 北守カズミ …… 格闘家。スポーツ好き

 香々かがみフジコ …… 寝るの大好き。学年主席

 歌寺ミナモ …… 芸術家。アイドル

 蛇代へびしろヨウコ …… プロゲーマー。身長120㎝位

 鳥山イツキ …… 工作大好き。職人気質の超美少女

<教師>

 海野ラン …… 担任。青い瞳、ブロンドの髪

 みかどソヨギ …… 副担任、教務主任。おかっぱ、眼鏡を所持

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