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売れない地下アイドル、転生す  作者: ぷぃなつ
112/625

112 メイン会場でお久しぶり!

 炭田は周りを見ながらつぶやいた。

「何か仕切りがカラフルね。」


 塩谷は炭田を見て微笑んだ。

「ええ、まあレイヤーさんがこんなに来るとは思ってなかったので最初は去年と同じ感じでいいかなって思ってたんですけど。もうこうなってくると少し本格的に用意しとかないといけないかなって思いまして。」


 炭田は再び塩谷に質問した。

「ねえ、あの仕切りは何に使うの?」


 会場のあちこちに幅3メートルほどの仕切りが固定されておりその一つ一つにカラフルな布や装飾が施されていた。

 塩谷はその仕切りについて説明した。

「あれは撮影の時の背景ですね。バックが殺風景なんで少し飾ってみました。後はカメラが即売会の方を向かない様にとか他のレイヤーさんが映り込まない様にとかしてありますね。」


 波岡は感心した。

「成程。色々と工夫してあるってわけだ。これならいざ人がいっぱい来ても大丈夫そうだ。更衣室兼休憩所まであるとはホント至れり尽くせりじゃない。」


 塩谷は少し照れた表情を見せた。

「ええ、まあレイヤーさんには夏フェスを盛り上げてもらうわけですし。知り合いに相談して一応準備してみました。」


 波岡は「もっとたくさんお金使ってくれてもいいのに。」と言おうとしたがやめておいた。

「そうだね。若い人にもっと3Dボカロを知ってもらう為にもこうゆう多くの人を魅了する文化に力を入れるのは大切だと思う。」


 炭田は塩谷に明日の予定を聞いた。

「塩谷君、明日は何時に来るの?」


 塩谷は答えた。

「一応レイヤーさんが8時入りなので7時には来ようかと思います。」


 炭田は驚いた顔で塩谷を見た。

「ええ、そんなに早く?」


 塩谷は少し照れ臭そうに答えた。

「はい。まあ企業ブースの人なんかもかなり早く来るみたいですし……。でも今日は早めに帰りますよ。」


 波岡は大きく頷いた。

「うんうん。そうだよ。ホント早く帰って、ちゃんと休んでよ。」


 塩谷は軽く会釈えしゃくした。

「はい。ありがとうございます。」


 波岡と住谷はその場を後にすると次はメイン会場へと移動した。

 メイン会場では出演予定のボカロのマネージャーや芸能事務所の人が打ち合わせをしたりしていた。

 他にも明日演奏してくれるバンドの関係者やイベント会社の人たちも来ている様だ。


 二人はステージの方へ進んで行った。

 ステージの奥側にある巨大3Dビジョンにはグラフィカルな模様が幾何学的に変形し、『3Dボカロ』という文字を描き出す様な映像が繰り返し流れていた。

 その下のステージ上では演奏関係の人が位置を確認したり打ち合わせをしたりしていた。


 更にステージの左右には機器が設置されており、その左側では同じ営業部の海原かいばらセレンが見覚えのある人たちと話しをしていた。

 二人はそこに近づき海原と話をしている人物に声を掛けた。

「市川さんお久しぶりです。奥さんもお元気そうで。」


 市川ジロウは市川電算社長である市川トモゾウの息子であり、ボカロ協会理事市川タクマの孫に当たる人物だ。

 そして、この市川夫妻こそ言わずと知れた市川ココナ・カナデのマネージャー兼プロデューサーなのであった。


 この市川家は3Dボカロ設立当初から何かと関りが深く良き協力者となっていた。

 3Dボカロへの出資者であり、スポンサーであり、クライアントでもあった。

 だから3Dボカロの社員も全員顔見知りなのだ。


 海原と市川夫妻は二人に気付き挨拶をした。

「これはこれは波岡さん、炭田さん。ご無沙汰しております。」


 波岡は微笑みながら尋ねた。

「いやいやこちらこそ。今日は最終確認ですか。」


 市川ジロウはそれに応えると近くにいる小柄な女性を紹介した。

「はい。それもあるんですが……こちら村山トウコさんです。夏フェスは初めてだって言うんで確認も兼ねて一緒に見て回ってるんです。」


 妻のサキエは村山に二人を紹介した。

「こちらは3Dボカロの波岡さんと炭田さんです。」


 村山トウコは丁寧にお辞儀をした。

「はじめまして。よろしくお願いします。」


 波岡は村山の方を向いて微笑んだ。

「あ、存じ上げております。確かボカロの名前も……。」


 村山は上目遣うわめづかいで恥ずかしそうに答えた。

「はい。村山トウコです。」


 波岡は笑顔でうなずいた。

「ああやっぱり。ボカロの名前と同じってんで印象に残っちゃいまして。」


 村山は少し照れるように笑った。

「はい。すみませんややこしくて……。」


 波岡は村山をフォローした。

「いえいえ、逆に分かり易いですよ。私はいいと思いますよ。分身みたいで。」


 村山はかしこまりながら返事をした。

「そう言っていただけると……。」


 炭田は初対面の村山に会場の感想を聞いた。

「今回は初めてなんですよね。どうですか、この設備は。」


 村山は静かではあるが嬉しそうに目を輝かせた。

「もう驚くばかりです。あんな大きな画面にトウコの姿が映るなんて……。すごく楽しみです。」


 炭田は満足げに微笑んだ。

「そう。喜んでもらえてこちらも嬉しいわ。」

【人物紹介】※参考なので読まなくてもいいです。

 私(フィナ・エスカ)… 異世界に転生したら進化型ボーカロイドになっていた


【私のマネージャー】

 本田サユリ … 私のマネージャー。大学生。サナの姉。しっかり者

 本田サナ … 私のマネージャー。9歳。サユリの妹。歌が大好き


【ファランクス】ボーカロイド4人のユニット

 アテナ・グラウクス … マネージャーは柿月ユタカ(ヨナの兄)

 メーティス・パルテ … マネージャーは星カナデ

 ニーケ・ヴィクトリア … マネージャーは春日クルミ

 ミネルヴァ・エトルリア(ミーネ) … マネージャーは大地ミノル


【私のナビゲーター】

 斎藤節子 … ナビゲーター。部長

 ナミエ … 正式名称C73EHT-R。AIポリスの特殊捜査隊隊長。

      新米ナビゲーター(仮)

 山本春子 … ナビゲーター(自称)。私の喧嘩相手


【株式会社3Dボーカロイド】略して3Dボカロ

<研究開発部>

 蟹江ジュン … 第1研究開発部主任。ボカロ協会社内役員。2児の母

 卯月カナメ … 第2研究開発部主任。

 白鳥マイ … 第3研究開発部主任。天才。息子1人

 熊谷トシロウ … 第4研究開発部主任。妻死去。息子1人娘1人。酒好き

 午藤コウジ … 第5研究開発部主任。柔道4段。妻、息子1人

 蛯名モコ … 第6研究開発部主任。ボカロ協会社内役員。

       美人。ヲタク。蟹江の大学講師時代の教え子

 未木タツヤ … 第7研究開発部主任。バンドVo.、ビリヤード

 龍崎アヤネ … 第8研究開発部主任。文句大好き。彼氏あり

<本部>

金本センタロウ … 社長。ボカロ協会会長。空知モモエの幼馴染

 波岡ギンペイ … 営業部部長

  営業部社員 … 炭田ヒサエ、塩谷しおたにリュウイチ、海原セレン

 銅崎ササエ … 人事部部長

  人事部社員 … 白木ジン、水谷テナ

 鯛島テツコ … 経理部部長。研究開発部担当

  経理部社員 … 浪江なみえリョウ、加硫かりゅうナツエ

【ボーカロイド】※フィナ、ファランクスを除く

<(株)光音みつねプロダクション>

 市川ココナ … 女性ボカロ。(株)市川電算に所属

        マネージャーは市川ジロウ、サキエ夫妻

 市川カナデ … 女性ボカロ。(株)市川電算に所属

        マネージャーは市川ジロウ、サキエ夫妻

 村山トウコ … 女性ボカロ。

        マネージャーは村山トウコ、村山タケオ(姉弟)


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