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『晩餐』

『晩餐』



何かを終えること、何かを始めること、どちらにしろ、二極化していて、味気ないものだ。どうせなら、両方平行しながら、楽しくやって行きたいものだと、晩餐という言葉を思い出して、思った。


「緊張してました?お会いできて、嬉しかったです。」


「いえ、こちらこそ、いつか晩餐があることを願ってます。」


何かを変えようにも、様々な立場の違いから、なかなか発展しない関係もある。難しいことに、人間は、単一的ではないから、様々な立場の違いがでてくる。この様なことを書き散らしても、世界は当たり前の様に、ぐるぐると、自転している。



音楽や文学が、科学に置いてかれる危惧という現象が、どの時代でもあるが、やはり、音楽も文学も、それを乗り越えてきた。絶えず揺るぎない方向性で、我々にも指標を与えてくれている。


「内面からは様々に生じるんですが、どうも外界に広がらないんです。一つの性格だと思ってます。」


「人が多い程、一つの言葉が誰かを傷付ける様な気がして。ということでしょうか。」


はい、と頷いて、しかし、それは内省として、文学では原動力になっている。取捨選択の問題である。宇宙に浮かぶ様な発想で、何とか今まで、乗り越えてきた。



他人に頼ることが、罪の様に感じていた時期もあったが、逆に、他人に頼ることで、相手も頼られるという関係が生じ、罪など消えてしまうこともある、と、気付いたのは、大人になってからだった。それまでは、ストイックな生き方が、使命の様な気がしていた。


「内省とは、内界ですしね、外界は、発語ですからね。」


「確かにそうですね。昔学んだ学問も、生活の知恵になって初めて意味を持つのかもしれません。」


光の見えない時代に、晩餐は、光の様に煌めくだろう。例え、何かが蔓延しても、人間の本当の、本質的な美しさまでは、奪わせない、と、闇に向かって、思い返した。

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