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「夜に哭く」

「夜に哭く」


しくしく

しくしく

何処からか

夜風に紛れて、声がする。


ふと、立ち止まり誰なのか、

辺りをよくよく見回すが

月夜の外に何もなく

ただ、ただ

無言の暗闇だけが

ぼうと遠くまで広がっている。


明けの明星を告げる鐘は

まだ鳴らぬ。


見上げる空には星々が

きらきら、きらきら

輝いている。


夜はまだ

我が手に在って

誰にもその終わりを

束縛されぬ


それなに

何処かで声がする。


しくしく

しくしく

いつまでも

如何(いかん)ばかりか君を思う

風の記憶に 誰かが泣く


夜はまだ終わらない。


しくしく泣く

名も無き花が

朝を告げる一番鳥の

鳴き声に顔をあげて 

美しく 

そう

美しく

再び花を咲かせるまでは







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