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「とりあえず……今はまだゲーム本編は始まってないから……少しでも悪役令嬢っぽくないように…………って、どうしようもないんだった……。」


私が何かしたわけじゃないからなぁ……。


「よし!図書室に行って少しでも魔法関係の本を探してみるとするかな?」


今は自由……ごほん、休憩時間なので遊んでていいのだ。

なら!せっかく異世界に転生したんだから魔法の練習をしても良いじゃないか。


悪役令嬢は勿論、普通の令嬢っぽくも無いって?


……でも魔法は使ってみたいじゃんかぁ(泣)




はい、というわけで図書室に着いた。

予想はしてたけど、


「ひっろ、無駄にひっろ」


これじゃあ目的の本が見つかるかどうか……あ。


本棚ごとに何が置いてあるか書いてあったわ。

え~っと、魔術関連、魔術関連……あった!


「初級魔術本……だけで上中下に分かれてる。

これは当分休み時間にはもってこいだ。」


うわ、転生して初めて図書室に来たし、本にも触った。凄い楽しみ、ワクワクする~!


実は私、前世では本を読むのが大好きだったのだ。因みに絵本も好きだった。


今世では文字を習うまでは我慢していたが、こんなに沢山の本があるのだ、もうここに籠りたい。


……自分でも何言ってるか分からない。

でも、それだけに我慢した甲斐があったというものだ。


もう我慢しないけど。読み漁りますけど。


「お嬢様~!お嬢様どこですか~!?」


廊下の方からのメイドの声で我に返った。


私、部屋を脱け出してここに来たんじゃん。

めっちゃ探されてた。


「はい、わたくしはここですよ~」

「お、お嬢様!何故図書室に?!」

「本が読みたくて。」

「ええ?!それなら一人でも良いのでメイドも連れてって下さい……。」

「気が向いたら連れてきます。」

「そうですか……」


そうです。


なんやかんやでそれから1ヶ月経った。

その頃には魔導書の初級編上中下はとっくに読み終わり実行に移して居たので、中級編のに取り掛かり、もう少しで下巻にいけそうだった。


その間に王妃様が視察に来られて居たそうで。


うちの花園で私が本を読んで居るのを見られていたようで。


私に是非会いたいと思われたらしい。


今日来るから待っててね~、的なことが書かれた手紙が来たそうだ。


で、今に至る。


「……なのでお嬢様、王妃様に会わないように動いて下さいと、旦那様が。」

「お父様が……。」


親バカなお父様は極力自分の可愛い(?)愛娘(私)を王妃様に会わせて目に留まることを恐れたらしい。王子達の妃候補にならないようにと。


まあ、言われなくても会わないように逃げるつもりだったんだけど。


「ま、流石に花園まで来れば大丈夫でしょう。」


と、本を開いた。瞬間。


「あ、君がオラシオン家のご令嬢?」


おい誰だ、ここまで来れば大丈夫とか言った奴。

……はい、すみません私です。

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