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昼休みって短いよね
机に弁当を広げ、いざ食べようとしたところで、右からの猛烈な視線に気づき俺は、箸を置いた。
「藍那さん、弁当は?」
「無い」
ですよねー! 朝何も持ってなかったもんね! これまでの授業、全部俺の教科書見せてたもんね!
転校初日だから、仕方ないとは思うけど弁当くらいは自分でなんとかしようよ。
なんて思っても今更遅い。さすがに、ずっと見られたまま一人で食べるのも居心地悪いし、一緒に食堂に行ってパンでも買いに行くか……。
「お金──」
「無い」
いいよ、俺のおごりで……。
「じゃあ、パンを買いに行きましょう」
「行ってらっしゃい」
マジかこいつ。
渋々、一人でパンを買いに行き教室に戻ると、弁当のおかずだけが綺麗さっぱり無くなっており、メロンパンとピザパンをおかずに米を食べた。誰か俺のこと褒めてくれ。
しかも藍那さんは、そのまま眠りについていた。
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