テストが終わりました(いろんな意味でw)
「テスト終わったわ〜いろんな意味でw」
「お前、それ毎回言ってんな」
二日を通して五教科全てのテストが終了し、緊張から解き放たれたクラスの奴がそんな会話をしていた。
風邪の影響で、思ったように勉強はできなかったものの、いつも通りの手応えを感じている俺。あの勉強会が結構役に立ったみたいだ。
心配なのは京介だ、毎回赤点ギリギリ。むしろ、よく赤点を回避しているなと思うほどに運がいい。
「歩、今日はもう終わり?」
「そうそう、テストの日は昼までだよ」
そんな心配をしていると、さっきまで寝ていた藍那さんが目を覚まし、目をこすりながら聞いてきた。
あー……この子も心配だ。開始10分くらいで寝てたよな、全教科。
「じゃあ帰ろ」
「お、おう」
人の心配をよそに、決して崩さないマイペース。なかなかの大物だ。
いつもの定位置、俺の斜めうしろについて歩く藍那さん。その表情はもちろん無だ。
俺と藍那さんの下駄箱の位置が離れているため、一旦離れて靴を履き替えていると、爽やかイケメンの長田京介が俺の元にやってきた。
「あ、歩……」
「ど、どうした」
そう返事をすると、京介は急に抱きついてきた。
「な、なんだ!? おま、止めろ!」
「俺のテストは終わった……いろんな意味で……」
そのセリフを泣きながら言ってるやつ初めてみたぞ! あれってネタじゃないの? 自分のテストのハードル下げるための決まり文句じゃないの?
嫌でも目立つ京介のせいで女子生徒からの視線を浴びる。
「ちょっとあれ!長田先輩が泣いてるよ!」
「あぁ、私が抱いて慰めてあげたい〜!」
「ホ、ホモォッーーーー!」
俺こういうの慣れてないんだって!最後のやつまじやめろぉっ!
そこに靴を履き替えた藍那さんがこの状況を目撃し一言。
「お腹すいた」
この状況でそれですか。いや、まじ、いろんな意味で終わってますね。
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