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第一幕〜来年もまた〜

 唯達は毎日あの公園で出会い、日が暮れるまで一緒になって山や森を駆け回ったり、時には街に出てゲームセンターやカラオケに行ったりした。

 中学生になってから時間というものが常に遅く感じていた唯にとって、この時ばかりはとても速く感じられた。

 一週間という時間はあっという間に過ぎ去った。

 家で勉強している時間もこれくらい速く過ぎればいいのに。唯はここにいる間何度もそう思った。

 最終日はこれでもかというくらい羽目をはずした。朝は野山を駆け回り、昼は街のゲームセンターとショッピングモールをくまなく歩きつくした。気がつけば、団地に戻った頃には太陽はとっくに落ちてしまっていた。

「今日は楽しかったね」

「アッハッハ。四人とも親に怒られること確実だけどね」

「それを言わないでよ。今から気が滅入るじゃない…」

「唯とも今日でまたしばらくお別れだね」

「うん…」

 唯は小さく頷いた。

「来年は来れそう?」

「わからない。一応進学校だから成績が悪いと夏休みはほぼまるつぶれになるし…」

「じゃあ簡単だ。悪い成績を取るな」

「そう簡単に言わないでよぉ。ただでさえ、勉強って言葉にはトラウマを感じてきてるのにぃ〜」

「やっぱり唯はあたし達と一緒に走り回っているほうが性にあってるよ。机に向かってる唯って何か変…。ていうかキモいかも」

「確かにね…」

「想像できんわ」

「あぁ、何よぉ!よぉーっし、見てなさいよ。文武両道の女に目覚めてやるんだから!」

「言ったね。じゃ、来年も会おう!約束!」

「うん!」

 四人の少女は最後に仲良く指切りを交わすと、それぞれの帰路についた。


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