魔法の勉強なの
一切読み直ししていません。状況が理解できたらいいやって投げやりになりました。説明回ばっかでめんどくさいです。
シキのような一般ピープルには理解できないかもしれません。
「地理的なことは説明したけど、他に何か気になることある?」
スプーは話を戻した。
「他の国の状況とか?」
「ごめん、この国からあんまり出ないし他の国の状況まではわからないんだ」
シキの質問にスプーは申し訳無さそうに答える。
「じゃあ次の話どうぞ」
「次は魔物についてだね」
「魔物?もしかして最初の森で会ったようなヤツ?」
シキは最初の森で出会ったゴブリンやら狼やらを思い出しながら言う。
「そう、ああ言った人を見つけると襲い掛かってくる奴らが魔物。どこからともなくあらわれて、倒しても無尽蔵に湧いてくるんだ」
「え、なにそれ邪魔」
シキは率直な感想を述べる。スプーは少し笑いながら話を続けた。
「まぁ邪魔だね、でも人間は魔物を使って生きてるんだよ。たとえば肉は光魔法で浄化した魔物の肉を使ってたり」
「アレ魔物の肉!?」
シキは驚く。一昨日の晩、昨日の昼にご馳走になった肉が魔物の肉とは知らなかった。
「君の世界ではそういうことは無かったのかい?」
スプーに言われて気づいた。シキが違和感なくその肉を食べたのも、元いた世界でも動物の肉を食べるからだ。魔物……とは言わないがそういうものだろう。シキはなんとなく理解した。
「魔物を使わなければならないけど、魔物は人を襲う。だから魔物を倒せる人が必要になるんだ。そこで『ギルド』というものが出来た。魔物を倒してその一部を渡すことでお金に換金してくれる施設だよ」
シキはそろそろ覚えることが増えて大変なことになっていたが、なんとか持ちこたえた。
「ギルドは全国に設置されていて、使う人が多いから登録しないと利用できないようになっているんだ。登録するともらえるギルドカードは、関所を通る際の通行許可証のようなものとしても使えるから後でシキ君も登録しに行くよ」
「えっ?」
「いろんな国を回ってコセイ帝国を目指すんだから当然でしょ?」
シキは「ああ、そうか」と納得した。スプーは話を続ける。
「さて、ギルド登録する前にきちんとした魔法についての知識を勉強しようか」
「ちょ、ちょっと休憩を挟みたい」
シキはスプーにお願いしてみた。頭の中を一度整理しないと限界のようだ。
「じゃあ十分間ね。午後にはギルド登録に行って稼ぎ方も知ってもらわないといけないし」
時計は今十時を回ったあたりだ。
(ツメコミガクシュウヨクナイ)
シキは机に突っ伏した。
――十分後、机に突っ伏して眠りかけていたシキをスプーは起こす。シキはゆっくりと上半身を起き上がらせる。
「じゃあ始めるよ」
「ハイ」
シキは力なく返事した。
「まず復習、魔法の基本は?」
「火、水、土、風、光、闇、の六属性」
シキはすぐに答えることが出来た。
「僕が教えた範囲では正解だね。今日はその属性の関係、特徴について教えるよ」
まるで小学生の先生のようにスプーは説明を始める。
「属性同士の関係は火は水に強く、水は土に強く、土は風に強く、風は火に強いといった四すくみになっているんだ。光と闇については、光は闇に強くもあり弱くもある。闇もまた光に強くあり弱くある。互いに弱点であり、耐性でもある」
「センセー、水は火を消すんじゃないんですか?」
シキは疑問に思ったので聞いてみた。
「先生だなんてそんな……えーと、水が火を消す場合は少なく、火が水を蒸発させることのほうが多いからです」
スプーは答えた。シキは納得がいかないようだが、この世界ではそういうことなんだろうといって考えることをやめた。
「次に属性の特徴、各属性にはそれぞれ具現化と強化の二つの性質があるんだ。火属性だと火の具現化と力の強化の二つだね。水属性は水の具現化と動きの強化、土属性は土の具現化と硬度の強化、風属性は風の具現化と速度の強化、光属性と闇属性はさっきの四属性とは少し違った性質を持っていて、光属性は光の具現化、そして反射と癒し、闇属性は闇の具現化、吸収、毒といったものがある」
シキの頭は爆発した。だが、なんとか理解はしたようだ。
「だ、だいたいわかった」
「今のでわかってくれた?僕あと三回ぐらい説明しなきゃいけないと思ってたけどシキ君すごいね」
「回数じゃなくて速度の問題だから……」とシキは思うのであった。
「じゃあ何か質問あるかい?」
シキは少し考えて疑問を口にする。
「うーん、普通は当たり前すぎて気にならないのかもしれないけど……魔力ってなんなの?」
「あっ!そうか魔力についても知らなかったのか!普通に魔法使ってるところ見てたから忘れてた。魔力って言うのは……その前に、昨日魔法を放った後疲労感はあった?」
シキは昨日の爆発の前までを思い出して答えた。
「いや、あまり感じなかったけど……」
「やっぱり?あぁ先にシキ君の質問に答えると魔力って言うのは体の中にある力なんだ。それをあれだけ大量に使ってたら普通は倒れるなりするんだけど、シキ君はとんでもない量の魔力を持っているみたいだね」
「ふぅん」
シキはよくわからないのでうなずいておいた。
「他に質問は無い?無いなら話は終わりだけど」
スプーがシキに確認する。
「もう特にないかな」
シキがそう答えたので、昼までは自由に過ごすことになった。
慈乃「ギルドテンプレ」
藤宮「次回な」
慈乃「あるんですか!やったぁー!」