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43話 約束

「研究は進んでいるようだな」


 夕食を一緒にしていたらルヴァイス様に言われて私は嬉しくて頷いた。

 遺伝子情報をみながら【錬成】をはじめてもう2ヶ月。

 だいぶ作物の品種改良は進みつつあるの。

 ジャイルさんの話では予定していたペースよりずっとはやいって。

 あと一年もあれば竜王国で食べている作物の品種改良はできるんじゃないかってはりきってた。

 だから私も一生懸命遺伝子や魔基配列を勉強してイメージを固定できるようにしている。

 毎日が楽しくて仕方ないの。


 ルヴァイス様にそう書いて説明したら、ルヴァイス様は「そうか」って優しく笑ってくれた。


 その笑顔が嬉しくて、私が『頑張るね』って書いたら頭を撫でてくれる。


 ルヴァイス様は本当にすごい人。

 いつも優しくて、ちゃんと私の話を聞いてくれて、私を守ってくれて。

 私のために嫌なものは前もって排除していてくれる。


『大好き。ルヴァイス様。私にいっぱいの幸せをくれてありがとう』


 紙に書いたら驚いた顔をして、


「愛しい婚約者を守るのは当然だろう?」


 そう言っていたずらっこぽい笑みを浮かべてくれた。

 最近は研究で忙しくてあまりルヴァイス様と一緒にいられないから、ご飯の時間は大好き。 

 たとえ、世界を豊穣にするための契約結婚で仮初の夫婦だとしても、ルヴァイス様と結婚できて私は幸せだよ。


 もし願うことならば、最初は仮初だとしても、いつか本当に心の通じ合える夫婦になれたらうれしいな。


「そういえば、ソフィア。

 明日か明後日一日時間をとれるだろうか?」


 そういってルヴァイス様がナイフとフォークの手を止めた。


『ジャイルさんに話せば大丈夫だと思う!』


【錬成】のほうは、理想の作物データをそのまま作れたおかげで竜王国が栽培している植物から人間の世界で栽培している主要な作物は大体完成しているの。

 苗づくりは終わってそれを育成栽培・人の手で種を増やす段階にはいっているものもある。むしろ今はそちらの方が忙しくて、私もそちらのお手伝いをしていることが多い。

 たぶん私がいなくても大丈夫だと思う。


 私は紙に書いて答える。


「そうか、ではジャイルと話しておこう」


 そういってルヴァイス様は優雅にお茶を飲むの。

 最近はあまり一緒にいられないからうれしいな。一日何をするんだろう。

 私もうれしくて、ルヴァイス様みたいにティーカップをもってお茶を飲みほした。


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