おはなし
マンション部屋へと直行。のまえにコンビニに立ち寄る。
「ビール、ビィール」
青木がホイホイっとビールを入れてレジへ向かう。
「おいおい」
「なに?別にいつものことだろうよ」
「つまみ忘れてんぞ」
「あナイス」
そんなこんなで買い物を終え今度こそ部屋へと向かう。
マンションまで到着し、階段をのぼろうとしたとき
「青木君たち!」
と呼びかけられらた。
振り返ると大家さんがちょこんと立っていた。
「お疲れ様。クルマ君っていつ帰ってくるかな」
「クルマですか? 何かやることあるって言ってましたけど」
「なんかあったんすか?」
俺が説明して青木が質問する。
「クルマ君まだ家賃払ってないの。」
「あ。」
「そ。あと青木君も、今月は?」
「明後日のバイト終わりまで待ってもらえますゕ」
語尾が小さいな。
「明後日ね、わかった。」
「あざす」
「もう。友達を見習ったら? あ、クルマ君のことじゃないからね」
知らないところで・・・クルマドンマイ。
「まぁいいわ。クルマ君明日の朝なら居るかな?」
「明日休みなんでいると思いますよ」
「よし、じゃ朝行こっと。ありがと」
「いえいえ。じゃあまた」
と言い、大家さんとわかれた。
「友達を見習えって言われたが」
階段で立ち止まり青木が続ける。
「お前のことでもないな、見習ったら狂いそう」
「なんでだよ。ゲームすんだろ、おいてくぞ」
俺はそのまま階段をのぼる。
「悪かった。待ってくだせぇ」
クククっと笑いながら駆け足で追いかけてくる青木を横目に
俺は部屋のドアを開けた。